やくもとうずしおをがっつりと

ほぼ毎日19時更新。「映画鑑賞感想」は配信やDVDなど自宅で見た映画、『映画「タイトル」感想』は映画館で観た映画の感想です。稀に旅日記をやっています。

映画「ゴースト・イン・ザ・シェル」(吹替)鑑賞感想


2017年4月公開
監督:ルパート・サンダース
脚本:ジェイミー・モス、ウィリアム・ウィーラー、アーレン・クルーガー
原作:士郎正宗攻殻機動隊
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あらすじ:2069年、アジアのとある大都市でハンカ社は政府との共同プロジェクトとして脳以外の全身を義体化した人間兵器の開発を進めていた。最初の成功となったミラ・キリアンは電脳犯罪を取り締まる公安9課に配属されることとなる。それから1年後、活躍を続けていた公安9課はクゼというテロリストを追うこととなる。クゼはハンカ社を執拗に攻撃していた。やがてミラ自身を巻き込む事態へと発展する。
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 ミラは劇中で少佐と呼ばれています。なぜ少佐なのか、その説明はありませんでした。そのミラはもちろん原作の素子を模したキャラであり容姿はさすがに日系と白人の違いがあるとはいえ素子にうまく近づけたキャラに仕上がっていると思います。あとはバトー、トグサ、荒巻課長ですね。トグサの見た目は老いた感じがあってアレですがこの3人はよく似せています。
 吹替で鑑賞しました。似ているなあと思ったのは、アニメと同じ声優だったからでしょう。その効果がほとんどだったかもしれません。ただし、荒巻課長だけはビートたけし本人の吹替無しの声でした。なので、荒巻課長がしゃべるときだけ英語字幕が出ます。公開前からずっと言われていましたが、ビートたけしの聞き取りにくいセリフが残念です。
 さて、ミラについて、素子ではなかったわけですが、ちょっとネタバレはやめておきましょう。ご覧くださいとしか言いようがありません。ミラは軍隊に所属していた過去がありません。なので、劇中の少佐と呼ばれているのはなぜなのか知りたいところです。このあたりの原作との違いが、この映画をダメにしているのではないかと思います。劇中で電脳の世界に潜る場面は少ないです。原作だとチャットみたいなことをやっている場面があるじゃないですか。あんな感じのものを今回はどのように描くのかなと期待していたのですが。ただ、このチャットみたいなことについては知人から指摘されました。今どき当たり前になっていることを映像化しても面白くない、と。うーん、そうか……。
 9課の電脳通信も簡単に盗聴されていました。9課といえば電脳の世界でも現実でも無敵の感じがあります。それがあまりなかったのがたいへん残念です。
 興行的にコケたし、スカヨハもやりたくないみたいだし、続編もなさそうですね。あとはまた誰かに改めて実写化をお願いするしかありません。