やくもとうずしおをがっつりと

ほぼ毎日19時更新。「映画鑑賞感想」は配信やDVDなど自宅で見た映画、『映画「タイトル」感想』は映画館で観た映画の感想です。稀に旅日記をやっています。

映画「トゥルーグリット」を観てきた(ちょっとネタバレ)

http://www.truegritmovie.com/intl/jp/
 こちらでの公開はこのような時期となりました。2カ月遅れですね。
 さて、平日の昼間だったのですが、地方としてはまあまあの入りです。大半が年配の方でした。映画の感想を書くとだいたいマナーの悪さに言及するのですが、今回マナーは良かったです。
 父親を殺された少女の復讐劇で、舞台は西部開拓が終わりつつあるアメリカということでいいのかな? 事前にラジオ番組のシネマハスラーでトゥルーグリット評を聴いてしまっていたので、盛り上がりに欠ける話なのかなと思っていました。観るのもやめようかなと思っていたくらいです。でも、観て良かったです。面白かったです。最後、ちょっとだけですが泣いてしまいましたから。
 まず、少女が強いのです。銃がうまいとか力が強いのではなくて、気持ちが強くて頭も良いのです。父親を殺した犯人を捕まえるため必要なものと人を集める場面での彼女の強さに少々やられました。金持ちと交渉する場面では応援してしまいました。強いとはいえ、わずか14歳の少女ですからなかなかうまいことはいかないわけで、そこがまた良かったです。
 少女は保安官を雇います。保安官に同行しようとしますが、保安官が少女を置いていきました。すると、少女が追いかけていくんですね。対岸にいる保安官を追うため、馬に乗り川を渡ります。これがまたかっこいいんだよなあ。厚手のロングコートを着ていて、それを着て出発の準備をする場面もかっこよかったんですけど、髪が三つ編みのツインテールでして、それがいまいち好みじゃないというかかわいくないというか、そういうところがまだまだ少女だなと思わせます。ちがった髪型だったらなあ。それはいくらなんでも無理ですね。設定などがおかしくなりますから。
 それで、川を渡りきり、保安官と合流したかに見えた少女です。すんなりとは同行できないんです。雇った保安官とは別に、犯人を追うもう一人のテキサスレンジャーがいたのですが、彼におしりぺんぺんされるのです。この場面も良いですわ。この出来事がきっかけで保安官が少女の同行を許すわけで、いいですねえ。このあとヘビなどの伏線もあったりして。
 その後、テキサスレンジャーが出たり入ったり、それもまた良い伏線になりますし。また、レンジャーと保安官がちょっとダメ人間ぽいところもあるんですよ。保安官は飲んだくれですし、レンジャーを誤って撃つというミスをしたあと飲んだくれぶりがひどくなってしまいました。ところが、少女の追う犯人とその仲間に遭遇してから一変します。男2人が本当の強さを見せつけてくれるわけです。タイトル「トゥルーグリット」の由縁もわかります。
 ただ、最後に少女はひどい目に遭います。ここが引っ掛かるんですよ。少女には悪いところなかったわけで、父の仇を追跡して裁判にかけたかったわけです。復讐というよりも法の下でこらしめたかったのです。本当に良い子じゃないですか。そんな少女に対するこの仕打ちはひどいな、と思います。泣けます。
 以上。