やくもとうずしおをがっつりと

ほぼ毎日19時更新。「映画鑑賞感想」は配信やDVDなど自宅で見た映画、『映画「タイトル」感想』は映画館で観た映画の感想です。稀に旅日記をやっています。

映画「カリフォルニア・ダウン」鑑賞感想


2015年9月公開
監督:ブラッド・ペイトン
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あらすじ:カリフォルニアの広範囲で猛烈な地震が起きた。レイ(ドウェイン・ジョンソン)は前妻エマ(カーラ・グギーノ)をロサンゼルスから救出して、娘ブレイク(アレクサンドラ・ダダリオ)をサンフランシスコから助け出そうとした。
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 とにかく派手な都市破壊です。それが114分ほぼ全編に渡って続きます。映像の派手さのおかげで飽きはありません。それにブレイクのおっぱいが揺れまくりです。さすがは巨大地震ですね。
 でもねえ、映像以外がちょっとねえ、引っかかる部分があるんですよ。
 まずは最初のフーバーダム破壊ですけど、いくらアメリカとはいえマグニチュード7ごときでダムが破壊されることなんてありますかね。ないと思うのですが。
 それと、地震研究者が劇中でマグニチュードが1上がると力は10倍になると言っていますがそれは間違いです。10倍どころではありません。マグニチュードには種類があって一概になんとも言えませんが少なくとも20〜30倍です。
 マグニチュード7とマグニチュード9以上のときの画面の派手さに差がないのも問題ですな。
 レイとエマはロサンゼルスからサンフランシスコを目指して、途中で巨大な地割れに阻まれました。小さな地割れなら起きるでしょうけど、サンアンドレアス断層は太平洋プレートと北米プレートの横ずれ断層であって、巨大地割れを引き起こす原因にはなり得ないですよ。
 クライマックスのサンフランシスコの津波ですが、内陸の断層地震なのに津波が起きるわけないじゃないですか。百歩譲って津波が起きるとしてマグニチュード9.5であんな巨大津波が起こるのも考えられません。ゴールデンゲートブリッジの橋桁近くまで津波が迫ったのでおそらく高さ60メートルです。
 科学的な設定がガバガバです。設定がガバガバではダメなはずの映画でしょう。実際にあった過去の地震を引き合いに出しているのだから考証をしっかりしているはずなのに、結果がこれではダメです。
 ただ、サンアンドレアス断層が原因となるであろう次の地震はカリフォルニアの広範囲に及ぶと予想されているようです。気を付けて! 地震研究の中心となった工科大学の建物は丸くてガラス張りですが、ベイマックスのアレにも似ていますね。ベイマックスのほうは東京工業大学を模していますけど、カリフォルニア工科大学にも似たものがあるのでしょうか。
 では、また。