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ほぼ毎日19時更新。「映画鑑賞感想」は配信やDVDなど自宅で見た映画、『映画「タイトル」感想』は映画館で観た映画の感想です。稀に旅日記をやっています。

映画「進撃の巨人 ATTACK ON TITAN エンドオブザワールド」鑑賞感想(ネタバレ)


2015年9月公開
監督:樋口真嗣
脚本:渡辺雄介町山智浩
特撮監督:尾上克郎
音楽:鷺巣詩郎
撮影:江原祥二 特撮美術:三池敏夫
原作:諌山創
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あらすじ:壁の修復を目指していたエレンたち。巨人と化したエレンは捕らえられた。クバルによって尋問を受け殺されそうになるが、突如として巨人に連れ去られた。
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↓前編の感想はこちら。
http://d.hatena.ne.jp/uraomotenoraneko/20150802/1438486929#c
 後編が始まってしまいました。自分で評論できない町山智浩は無理やり宇多丸さんに評論させるという手段を取り、後編もまた宇多丸さんに評論させることになりました。どうなることやら。
 よろしくない評価が多くなってしまいましたね。でも、巨人の恐怖はしっかり味わうことができる作品になっているでしょう。良いところだってあるんです。サシャはかわいいし、ハンジの演技も良いと思いますよ。私は良いと思っていますからね!! 今回も巨人と巨人の派手な戦いが良かったですよ。
 ポスターが、世界は終わるのか終わらないのかいったいどっちなのかというものでしたけど。後編の上映時間が90分弱だと知って、「どうして1本の映画に収めてしまうことができなかったんだよ!」と思いましたし。
 鎧の巨人が出現してエレンを連れ去りました。その正体はシキシマでした。シキシマは巨人を倒すことなどこれぽちも考えていません。壁の中の政府を倒して自由を手に入れようとしたのでした。そんなシキシマには同胞もついていました。
 シキシマはこの世界と巨人の秘密を知っていました。巨人はもともと人類の研究で誕生したものでした。薬物によって人間が巨人になるのでした。誰が巨人になるのか、人類はお互いに疑心暗鬼に駆られてお互いを攻撃することで自滅し、生き残った人類が壁を築いて閉じこもったのです。
 政府がやたらと科学など知識を消し去ろうとしたのはそんな人類の過去を隠してしまうためでした。しかし、鬱屈した人々は調査兵団を壁の外へ送りだそうとし、それを嫌った政府が巨人を使って壁を壊してモンゼンなどを襲撃させたのです。壁外調査どころではなくなったのでした。この説明をシキシマは謎の部屋でエレンに語ります。文明が崩壊する前の知恵を蓄えた部屋のようです。リモコンがアップル製だったのは笑いました。
 エレンも彼の父(演じたのはまさかの草薙剛)が作った薬物で巨大化できるようになっていました。
 壁にヘリがぶら下がっている理由はそういうことだったわけですね。
 それを知っているシキシマは2つ目と3つ目の壁も破壊して巨人を流れ込ませて政府を倒そうとしました。しかし、エレンがそんなことに賛同するはずもなく、エレンとシキシマの戦いとなります。戦いになるまでのエレンとシキシマの会話で「家畜」だの「安寧」だの紅蓮の弓矢みたいなことを言いすぎているのは気になりました。
 シキシマが強すぎて勝ち目が見えてこないのですが、なんとなくあっさりと倒してしまいました。
 前編にあった、エレンの蹴りがシキシマに止めを刺します。シキシマは前編の蹴りを見ていたはずなのにその蹴りにやられるなんてお粗末様です。
 前編にあった不発弾が壁の穴をふさぐための爆弾として使われます。あの不発弾を起爆させる装置を作ったアルミンは天才としか言いようがありません。
 不発弾が鎧の巨人と化したシキシマを倒した巨人エレンによって、壁の穴をふさぐための定位置に取りつけられようとしました。そこへ以前に壁を壊した大型巨人が出現します。
 その正体はクバルでした。クバルもどうにかこうにか倒すことができて壁を爆破して穴をふさいですべてが終わります。
 ちなみに壁の外には崩壊した東京の街並みが広がっていました。彼らの壁の世界はおそらく荒川から利根川にかけての鎌ヶ谷我孫子、白井などの地域ではないかと思われます。
 ところが!
 エンドロールが終わったあとに、シキシマがエレンに語った部屋が出てきます。謎の声が「驚いたな。実験区から2体個体が抜け出したようだ」と。
 まさか、きれいに終わったはずの映画がまだ続くというのですか。もうやめてくれ。
 たしかに、ソウダのおっさんがエレンの兄について発言して死んでしまいます。エレンには兄がいると思われるのですが、それもはっきりと明かされないまま映画が終わりました。まさか、それを次の映画で明かそうというのでしょうか。
 興収としてはコケるはずなので続編はないでしょうし、兄がどうのこうのの件もどうでもいいかな……。残念な結果に終わった進撃の巨人実写版、本当に残念です。