やくもとうずしおをがっつりと

ほぼ毎日19時更新。「映画鑑賞感想」は配信やDVDなど自宅で見た映画、『映画「タイトル」感想』は映画館で観た映画の感想です。稀に旅日記をやっています。

映画「渇き。」感想

2014年日本
監督:中島哲也
脚本:中島哲也、門間宣裕、唯野未歩子
原作:深町秋生果てしなき渇き
音楽:GRAND FUNKInc
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 元刑事の藤島秋弘(役所広司)はコンビニ殺人を目撃、その直後、別れた妻桐子(黒沢あすか)から娘加奈子(小松菜奈)が行方不明になったことを知らされる。娘の捜索を始めるが、やがて社会の大きな暗部にいる娘の実態を知ることとなる。
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 面白かったです。
 鑑賞しようかしまいか、だいぶ迷っていました。ふと、町山智浩のつぶやきで「渇き。がわからなかった人向けの解説」とやらが流れてきまして、それを読んだら観たほうがいいかもしれないと思ったのでした。
 観る人を選ぶ作品です。グロいです。頭のおかしい人たちがいっぱい出てきます。狂ってますわ、これ。
 よくもまあこんな内容を映像化しましたね。その勇気に乾杯!
 不死身なのかなという感じの元刑事お父さんが暴れまわりますが、終盤に某女性と再会します。それまでは映画はジェットコースターのように飛ばしまくりだったでした。女性と会ったあとは流れが鈍りました。それが正直ダルいのでした。
 ただ、ある批評によると、この作品は鑑賞している我々にドラッグの疑似体験をさせているのであって終盤の流れの鈍化はドラッグが切れたことを示しているというものがありました。
 ああ、なるほどなあと思いました。薬物でラリッている状態を中島哲也監督のお得意の演出で体験させてくれていたわけですね。
 そうなると、ますますこの映画はめちゃくちゃだということになります。狂ってやがる。
 グロい映像が大丈夫ならぜひご覧ください。でも、原作を読むか、ある程度解説を読んだ上で鑑賞したほうがもっと楽しめると思います。