やくもとうずしおをがっつりと

ほぼ毎日19時更新。「映画鑑賞感想」は配信やDVDなど自宅で見た映画、『映画「タイトル」感想』は映画館で観た映画の感想です。稀に旅日記をやっています。

映画「X-MEN ファースト・ジェネレーション」を観てきた

 すんげえ面白かったんですけど。観る気なかったけど観て良かったです。今年はこういうのが多いです。観る気なかったけど観てみたら面白かったというのが。
 まず、冒頭が良かったです。これぞ映画だな、映画はこうあるべきだなと思いました。1944年のポーランドから始まります。縞の服を着た人々が重労働をさせられているのです。その中へ連れ込まれそうになるエリック(後のマグニートー)の姿がありました。セリフなんかほとんどなくて、それでも彼がなぜ人類を恨むようになったのか十分すぎるほど理解できてしまうわけです。なるほど、彼は二重苦を抱えているのですね。
 ミスティークにもスポットが当てられていまして、マグニートーについてしまう経緯が丁寧に語られていきます。第三の主人公なのですね。感情移入してしまいましたよ。ファイナルディシジョンでミュータント治療薬が出てきますけど、それとの絡みだなと思えるものが登場しましてミスティークの心に影響します。この場面で、X-MENシリーズを理解してしまう錯覚に陥ってドヤ顔をしてしまいましたよ。これまでのシリーズをうまい具合に取りこんだなあと思います。
 チャールズ(後のプロフェッサーX)とエリックが協力する話でもあります。それで、ミュータントを集める場面がありまして、その後、敵対するミュータントに備えるために集めた彼らを訓練します。この訓練シーンがまた胸熱ですよ。それぞれが持つ能力を使いこなすために制御しようとするわけです。成長する姿がかっこよかったです。ただ、チャールズが彼らに対して高いところから指示・教育している姿が鼻につきました。チャールズもまだ若いのに。
 ケビンベーコンも本当に悪い奴ですねえ。わかりやすい悪役ですねえ。倒すべき相手としての存在感がよかったですよ。でも、チートすぎる能力を持っていて、倒せそうになかったです。もちろん倒すのですが、倒し方もまた興奮するものでした。
 米ソの対決がコロッと人類とミュータントの対決になってしまうラストについては、重いとしか言いようがありません。出る杭は打ちたい、いつも敵がほしい、そして、ミュータントというとんでもない能力を持つ彼らは恐怖の対象であり新たな敵となる。いやあ、X-MENシリーズがものすごく楽しく思えるようになりました。
 エリック、チャールズ、ミスティーク以外についてはどうしてもスポットを当てられなくて、なぜその立ち位置になったのか説明不足ですが、しかたないかな。全員を十分に描くのはいくらなんでも無理ですかね。
 というわけで、面白かったです。以上です。