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ほぼ毎日19時更新。「映画鑑賞感想」は配信やDVDなど自宅で見た映画、『映画「タイトル」感想』は映画館で観た映画の感想です。稀に旅日記をやっています。

映画「ルイス・ウェイン 生涯愛した妻とネコ」鑑賞感想

ポスター画像

2022年12月日本公開

監督:ウィル・シャープ

脚本:サイモン・スティーブンソン、ウィル・シャープ

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あらすじ:1881年、英国上流階級のウェイン家で生まれたルイスは早くに父を亡くして妹5人を養うために新聞社の専属画家として絵を描くようになった。妹たちの家庭教師エミリーと恋に落ちたルイスは周囲の反対を押し切って結婚し、別の家へ引っ越して生活するようになった。妹たちにささやかな仕送りを毎月送りつつ、妻と生活していた。そんなある日、妻は乳がんを患う。さらに、庭先で雨に濡れている子猫を見つける。ピーターと名付けて、2人と1匹の生活は続いた。しかし、エミリーは亡くなり、ルイスは悲嘆に暮れた。その悲しみを打ち消そうと猫の絵を描く。それが英国で大人気となる。だが、彼の悲しみは消えなかった。

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 猫好きならこの映画を必ず見なさいとおすすめされました。

 確かに、どこかで見たことのある絵です。

 猫派の中でも原理主義の私としては見るしかないですね。というわけで見たのですが、ルイス・ウェインの功績はとてつもなく大きなものだと理解したのですが、絵を描く原動力になっているものが妻を亡くした哀しみでしかないわけです。悲劇の上に我々猫好きの社会的地位が確立されているのです。

 妻を亡くしたあとのルイス・ウェインの悲劇は続きます。だから、絵を描き続けます。涙無しでこの映画を見ることができますでしょうか。

 ルイス・ウェインが猫の絵を描く前と後で、世界の猫に対する見方は大きく変わります。そんな歴史を知りませんでした。知って、しかも、ルイス・ウェインが悲劇に打ちのめされた人物でもあることも知りました。つらいお話です。

 妹たちの不遇は、彼女たち自身の責任じゃないかなと見えますが、当時の英国女性もおそらく男女差別されていたかもしれないので自己責任で片付けられないかもしれません。