2022年8月日本公開
監督:ランドール・オキタ
脚本:アダム・ヨーク、トミー・グシュー
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あらすじ:元スキーヤーのソフィは視力を失っていた。視覚障碍者となった彼女だが、誰にも頼らず生きていこうとしている。しかし、その立場を利用して金品を盗んで多額の貯金を持っていた。ある日、ペットシッターとして裕福な家庭に入り込み、そこでも高額のワインを盗もうとしていた。ところが、その夜に強盗がやってくる。シーフォーミーという視覚障碍者用アプリでケリーという女性に助けを求めるがスマホの充電は残り少なくなっていく。果たして彼女の運命は。
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ソフィってやつがなかなかの悪党でした。
強盗が狙っているのは700万ドルの現金がある隠し金庫なんですけど、ソフィが意を決して強盗と交渉します。分け前をもらう代わりに警察が来たら追い返すという内容です。てっきりこれまでの盗みを反省して強盗をギャフンと言わせるために交渉したのかと思いきやまさかのガチで分け前をもらうための交渉だったことが後で判明します。
びっくりしちゃいましたよ。おかげさまで警官が無駄死にです。
ソフィは元スキーヤーでもありまして、舞台となる豪邸も雪深い山中なので彼女のスキーヤーとしての技術が生かされるのかと思いきやそんな場面はいっさいございません。
さらに、アプリで出会ったケリーは若い女性なんですがイラクへ砲兵として派兵された経験があり、それがどうやらケリーにとってトラウマになっているということが短いセリフで説明されます。そんなケリーの過去がこの作品にどのように関係してくるのかというと、ソフィが銃で強盗を撃つときに少し役立つ程度でした。
経験や過去が生かされず、ソフィとケリーの間に生まれた友情みたいなものもこれといって回収されず、いったいこの映画は何をしたかったのでしょうか。
最後の最後に、ソフィは視覚障碍者のスキーヤーに復帰しますけどそんなソフィの滑走をケリーが助けるのかと思いきやそれも無しでした。助ける流れが作中にあったんですがね。