やくもとうずしおをがっつりと

ほぼ毎日19時更新。「映画鑑賞感想」は配信やDVDなど自宅で見た映画、『映画「タイトル」感想』は映画館で観た映画の感想です。稀に旅日記をやっています。

映画「牛久」鑑賞感想

ポスター画像

2022年2月公開

監督、撮影、編集:トーマス・アッシュ

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あらすじ:茨城県牛久市にある法務省の施設には難民申請を受理されなかった人々が収容されている。彼らは日々過酷な生活を強いられている。その現状をトーマス・アッシュが隠し撮りで暴く。

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 観客は私ひとりでした。

 施設に収容されている人々をトーマス・アッシュが面会しつつ隠し撮りしているというものです。これを映画として上映することができた経緯はいまいちわかりません。

 収容されている人々は有罪判決を受けた犯罪者ではないのですが、刑務所の面会みたいな形でしか会えません。なかなかホラーです。

 私の事前の知識としては、日本にやってきた難民が難民として認められることはほぼないということくらいでした。難民として認められるには難民である客観的証拠を第三者などから提示されることが条件なのですが、もはや悪魔の証明です。

 以前起きた収容施設での死亡事件もちょっと信じられなかったのですが、この映画を見てしまうと、日本ヤバい、法律の仕組みヤバいということがますますよくわかります。

 あくまで編集されている作品なので、どこまで事実として受け止めるべきか悩ましい部分もありますけどね。

 ただ、日本の難民に関する法律はかなりヤバいのは事実です。どうせ百万人も来るわけじゃないんだから、受け入れてしまえばいいじゃないですか。ウクライナの難民受け入れも特別措置みたいなことをやっていますし、どうしてそこまでして難民を拒むことがありましょうや。受け入れてしまえば収容施設も不要になります。

 最も印象に残ったセリフは、収容されている方が「この施設と職員は税金の無駄」と言ったものです。

 ところで、映画のタイトルとなった茨城県牛久市はどのように受け止めているのでしょうか。不名誉なタイトルだと思うのですが。