やくもとうずしおをがっつりと

「映画鑑賞感想」は配信やDVDなど自宅で見た映画、『映画「タイトル」感想』は映画館で観た映画の感想です。

伊豆諸島南部めぐり その3(全9回)

 今日は八丈島へ飛び、八丈島からすぐにヘリコプターで青ヶ島へ飛ぶ予定です。

 羽田発八丈島行の機内へ乗り込んでみると、席は8割埋まっている感じです。

 さて、このあと、八丈島の風が強いため条件付き運航であることが放送されつつ、飛行機は出発しようとしませんでした。

 おや? 羽田空港を離陸することすらできないとでもいうのですか?

 このときの羽田空港はおだやかな天候でした。風はほとんどありません。

 なんと、貨物室でトラブルがあったようで荷物の確認に手間取っているというのです。八丈島へ着くのが遅れてしまうと、八丈島から青ヶ島へ飛ぶヘリコプターに間に合わなくなってしまうので、早く出発してほしいのですが。

 20分も出発が遅れて、機は搭乗橋を離れました。D滑走路から離陸しました。D滑走路を使うのはレアじゃないですか? そうでもないですか。

 飛行中は安定していました。揺れることはほとんどありませんでした。

 ただ、機長の放送はやはり「引き返す可能性がある」というものでした。提供された飲み物を飲みつつ、八丈島を目指します。

 三宅島上空を通過したあたりから厚い雲が広がり、降下が始まると雲の中でちょい強めの揺れがありました。雲の下に出て、眼下に海が広がりました。雨は降っていないようです。

 揺れは収まりません。降下すればするほど揺れはひどくなりました。そのうちお股がヒュッとなるほどの揺れもありました。八丈島が見えてきて、家並みが見えてきて、ガッタンガッタン揺れて、悲鳴が上がり、地上が近づいていきます。

 おお、これが八丈島か。

 そう思った瞬間、エンジン音が唸りを上げました。同時に私は「あっ! あきらめやがった!」と声を上げてしまいました。

 地上までまだ遠いかなといったところで上昇しはじめて、その上昇は止まることなく雲の上まで出てしまいました。揺れが収まると、着陸できなかったので様子を見るといった感じのアナウンスがありました。

 でも、機が島の周りをぐるぐる飛んでいるようには感じられません。どこかへまっすぐ向かっているようなのです。

 ああ、もう一度着陸しようなんて考えてないんだなあと思っていると、羽田へ引き返しますという機長のアナウンスがありました。すると、機内から「えーっ!」という声が少しだけ上がりました。

 ああ、マジかー。どうしよう。機内だから島にキャンセルの電話をすることもできないしなあ。そんなことを考えながら、機は羽田へ向かってまっすぐ飛んでいきました。

 機内にWifiが飛んでいることに気づいた私はスマホを接続してみました。すると、宿泊予定だった青ヶ島村の民宿からショートメールが入っていました。

(飛行機が引き返したらしいけどもしかして今乗ってる?)という内容です。

(はい、今乗っています。羽田へ向かっています。)と返すと、(じゃあ、レンタカーとか全部キャンセルしておくね。)と返事が来ました。

 青ヶ島村へ行くには、羽田7:30発の飛行機で八丈島へ飛び、1時間後の青ヶ島行ヘリコプターに乗るもしくは前日に八丈島へ着く船に乗って翌朝のヘリコプターに乗り継ぐという2通りが主です。それ以外には八丈島青ヶ島行の船があるのですが、就航率2割、欠航率8割なので使い物になりません。

 さてさて、羽田空港へ着いてみると搭乗手続きをしたカウンターを案内されました。そこで返金処理や別便への変更をします。その間に私はヘリコプターの会社へ電話して乗れない旨を伝えました。すでにヘリコプターは八丈島を出発したあとだったのですがね。すると、飛行機が引き返して機内から電話することができなかったというやむをえない事情があったのでキャンセル扱いとしてくれることになりました。

 ありがとうございます。

 ちなみに、中型ジェット機が風で着陸できなかったのに、小さなヘリコプターは無事飛んだのかよ! おのれ!

 青ヶ島村の民宿とのショートメールはまだ続いていて、機内には島の女の子が乗っていてヘリコプターに乗り継ぎできなかったとかそんなことまで教えてくれました。さすがは人口300人弱、直径数キロしかない小さな島ですね。

 次来るときは船で来いと言われたのですが、いやいや、船はほぼ無理でしょう。

 青ヶ島村へ到達するのがなぜ困難なのかというと、1日1便のヘリコプターは9人乗りです。その9席を狙う激しい予約争奪戦に勝たなければ乗れません。船はほとんど欠航します。月によっては欠航率の低いときもあるのですが。そういう事情があり、青ヶ島村へ上陸することは日本国内だけど難しいのです。

 私はヘリコプター予約争奪戦に勝利しました。次回再挑戦するときも勝利できるとは限りません。

 話を戻すと、羽田空港のターミナルで飛行機のキャンセルをしました。え? キャンセルですか? 八丈島へ行くのはやめるというのですか。このあとお昼の便には乗らないとでもいうのですか? という地上スタッフの驚いた様子は無視しました。

 さっき引き返した便が無事着陸しないのであれば今回の旅はめちゃくちゃになってしまうのですから、昼の便に変えたところで何の意味もないのですから、当然キャンセルなのですよ。

 ちなみに、昼の便は八丈島へ無事着陸したようです。どうして! 昼のほうが風は強かったし、昼の便は機体が小さいじゃないですか! どうして着陸できちゃうんですか! どうして! なぜ!

 はい、というわけで、また月日を改めて青ヶ島上陸に挑戦してみようと思います。

 次回、私はなぜ東京にいるのか。