2021年11月日本公開
監督:クロエ・ジャオ
原案:ライアン・フィルボ、カズ・フィルボ
脚本:クロエ・ジャオ、パトリック・バーリー、ライアン・フィルボ、カズ・フィルボ
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あらすじ:7000年前に地球へ飛来したエターナルズは人知れず人類の発展を見守ってきた。サノスによって半減した生命がよみがえったことで未曽有の危機が訪れる。エターナルズは解散していたが、集結して立ち向かうのだった。
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MCUでまさかこれほどまでに美しい絵を見ることになろうとは思いもよりませんでした。ちょっと暗くて表情がわかりにくい場面が多いのは困りものですが。
それにしても、人種や障害、LGBTQなどなどをびっくりするくらい自然に作品の中へ取り込んでいるのは、監督のバランス感覚なのでしょうか。すばらしすぎます。正直なところ、MCUがいろいろな社会問題に配慮しすぎて辟易していたのですが、こんなに自然に、しかも面白くされると土下座するしかありません。
広島の原爆を反省する場面は邦画以外では初でしょう。原爆ドームがはっきりと描かれたのは感動です。マーベルやクロエ・ジャオ監督がどこかから責められることのありませんように。
ま、とはいえ、お話が壮大すぎて、ついていくのがやっとでした。予習も必要です。Youtubeでセレスティアルズやディヴィアンツを勉強しておいてよかったですよ。Youtubeで復習するのも楽しい作品です。
今作で好きなキャラは、マッカリです。笑顔がかっこよくてかわいすぎませんか。笑顔がすばらしいのでぜひご確認ください。でも、マ・ドンソクがおいしいところを全部持っていった感じはあります。
残念な部分としては、アベンジャーズがこれまでやってきたことはいったい何だったのだろう……というところです。人類が発展してきたのはすべてエターナルズのおかげだったのですか。人類が自ら考えて知識を蓄えて文明社会を発達させてきたのではなかったのですか。スターク社長が発明してきたのももしかしてエターナルズによる下地があったからなのでしょうか。そうだとしたら、ショックがでかいです。原作だと人類が生まれたのもセレスティアルズのDNAが関係しているようですし、そんなのはエターナルズ続編作品で否定していただきたいのですが。