2020年1月日本公開
監督:谷垣健治
脚本:ウォン・ジン
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あらすじ:熱血刑事であり高い身体能力を持つフクロンは結婚を目前としていた。披露宴用の写真撮影の前に、偶然銀行強盗の現場に居合わせる。フクロンが犯人を逮捕したものの、警察署を破壊するなど被害を出したため降格となった。彼女にも逃げられて、半年後彼は66キロの体重が120キロになった。そんなとき同僚から日本人のを東京へ移送する任務を受けた。日本へ飛んだ彼は偶然彼女と再会しつつ、現地警察の不手際で移送に失敗、しかもその人物が遺体となって発見される。日本警察はそれを自殺で処理するなど不審な動きを見せる中、フクロンは日本ヤクザと対峙することとなる。
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香港国際警察で見たことのある、付き合っていた彼女さんに逃げられる場面がめちゃくちゃ悲しいというか、彼女さんの理解の無さにうんざりです。彼女さんのほうが一方的に言葉をまくし立ててフクロンを殴っておきながらそれをフクロンのせいにするのでイライラしました。
フクロンが派手なアクションで被害を出す場面は、香港映画でよく見るのですが、それをものすごく責められるのは、そういう時代じゃないんだよということでしょうか。過去の香港映画を反省するような感じですね。それにしてもフクロンがかわいそうでした。冒頭の銀行強盗もフクロンが結果をちゃんと出しているのですが。警察署以外に被害はないし、テレビ局の車が事故を起こしたのは彼のせいではなく自爆でしたし。
東京歌舞伎町がどう見てもセットだったのは残念です。作中の歌舞伎町に小さな戸建て住宅があるのも残念です。裏の路地に入ると小さな住宅が、実は、ねえよ。本当は雑居ビルがひしめき合っています。
あと、香港から中国南方航空の便で到着して、なぜ富士山の麓を走ってそのあと栃木県田沼に行っちゃうんですかね。首都圏の外縁をぐるりと一周してしまいましたね。こういうところもわかる人にわかるのだからちゃんとしてほしいです。
日本のパトカーのサイレンが統一されていないし、日本警察が悪すぎるし、メンツとか言われてしまうし、地震が起きるからもう日本には来ないと言われてしまうし、本当に参りました。作中で緊急地震速報が鳴るので苦手な方はお気を付けください。
東京タワーでのアクションはセットでしょうか。映画の始まる前に東京タワーはCGですうんぬんかんぬんという一文が出ていましたけど、セットだとしたらタワーを支える鉄骨の上で暴れる場面はよくできているなあと思います。東京タワーがアクション撮影を許すわけもないでしょうし。それにしても映画の最初に注意書きを出さないといけないなんて馬鹿みたいです。
でも、最後は、フクロンが転職して消防のレスキュー隊員になったりしたらきれいな終わり方になっていたんじゃないかな、なんて思ったりします。
ところで、歌舞伎町で店を経営していた親子は最後にどうなったのでしょうね。