2020年7月日本公開
監督、原案、脚本:リー・ワネル
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あらすじ:富豪の光学研究者エイドリアンに束縛されるセシリアはその生活から脱出して、知人の親子に匿われる。2週間後、そのエイドリアンが自殺した上でセシリアに莫大な財産を条件付で遺した。セシリアは精神的にも解放されると思われた。ところが、セシリアの身の周りで奇妙なことが起こりはじめる。
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透明人間はおるんだよ、みんなわかってくれよ、セシリアの言ってることは本当なんだよ。途中からそんなことを思いながら見ていました。
前半は見ているこちらもセシリアの精神喪失が原因で何かがいるように思われるだけなのかなと思っていましたが、ある場面で「おるうううう!!!!」ってなりました。ただ、その後も透明人間の確実な登場がなくて、おる! ってなったその場面もセシリアのアレがたまたまそういうふうに見えただけなのかなと疑ったこともありましたね。
カメラの視点がパンして、そのあと長い間同じ方を向いたままで、何かいると思わせるのですけど、それもセシリアの心の中なんじゃないかと疑いました。
でも、最後は見ているこちらがごめんなさいをします。疑ってすみませんでした。そして、やってやりましたね。
事前に宇多丸さんのムービーウォッチメン「透明人間」評を聴いておいたことで、あっ! この場面があれなのか! というのがたくさんあって楽しかったです。それにですね、その人が訴えていることを信じてあげられない、話を聞かない、そのことがいかに辛いのかってことですね。
あと、ゴーンガールぽいなあと思います。ゴーンガールの男女が入れ替わったバージョンではありませんか。ゴーンガールの場合はニックもかなり悪いところがありましたけどね。透明人間の場合は何も悪くないニックの女版がどこにいるのかもわからないエイミーの男版に追い詰められていく感じです。ただし、結末は全然異なりますけれども。