2020年3月公開
監督:ルパート・グールド
原作:ピーター・キルター
脚本:トム・エッジ
音楽:ガブリエル・ヤーレ
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あらすじ:ミュージカル映画の大スターだったジュディ・ガーランドは47歳の若さで亡くなった。ロンドンで久々の舞台登壇となったが、不眠などで遅刻や欠場をしてしまう。それは亡くなる半年前のことだった。
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世界的な歌手を扱った映画は近年ボヘミアン・ラプソディ、ロケットマン、ジャージー・ボーイズなどがありました。実在ではありませんがアリーもありました。
それらの映画に共通しているのは、酒と薬物で身を滅ぼしていく姿を描いている点です。あと、彼らは名声を得るために自ら行動しています。
今回異なるのは、薬物が登場しない、やりたくてやっているわけではないという点です。誤解を与えるかもしれませんが、ジュディの場合は娼婦に似ていませんかということです。大物によってこの世界に放り込まれて馬車馬のように働かされて壊れていきます。薬物は今作では関係ないと申しましたが違法ではない薬物によって彼女は苦しめられていますね。
ジュディには2人の子がいます。その子たちに対するジュディの態度は親としてすばらしくないですか。ジュディ自身は子役時代に大人たちからひどい目に遭わされていましたけど、そういう人間は自分の子にも同じように接するというではありませんか。でも、ジュディの場合は、自分とは同じ目に遭わせまいとして努力しています。
だけど、そんな彼女を世間が追い詰めていった結果の47歳ですね。追い詰めましたね。
なんかこう、歌手でも誰でもいいけど、成功していてめっちゃ楽しそうに人生を謳歌している有名人の物語はないものでしょうか。
観ていてつらいです。それにしても路上で出会ったファンのおっさん2人組は、出てきたときは(ヤバい連れていかれるひどい目に遭わされる)と思っていたけどまさかでした。こういう人だっているんですよね。あと、同性愛者は収監されてしまう時代があったんですか! このおっさん2人のおかげで最後の舞台のジュディが少し救われた気がします。ちなみにジュディの死因は、睡眠薬を使った自殺のようです。
あと、出てくる飯がどれもこれもまずそうなんですけど。特にケーキが工場で作られた感じがあって食べ物に見えないのですが。たまごの失敗したやつはしょうがないですけど、それ以外のホテルの朝食とかゲロじゃないですか。やっぱりイギリスだからですか? それをおいしいと言って食べている彼らを信じられません。