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「映画鑑賞感想」は配信やDVDなど自宅で見た映画、『映画「タイトル」感想』は映画館で観た映画の感想です。

映画「空飛ぶタイヤ」鑑賞感想


2018年6月公開
監督:本木克英
脚本:林民夫
原作:池井戸潤
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あらすじ:赤松運送のトラックが横浜市内を走行中にタイヤを脱落させた。タイヤは親子に直撃して母が即死した。赤松運送は整備不良を疑われて窮地に陥る。しかし、トラックのメーカーが何かを隠していた。赤松社長が会社を守るため奔走する。
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 三菱ふそうのアレですね。当時はえらいことになりましたね。
 2002年1月10日、横浜でタイヤ脱落による死亡事故。母親は死亡して、母が連れていた幼い子供2人は軽傷。
 2002年10月19日、山口県でトラックが制動を失い激突して運転手が死亡する事故
 ですが、1990年から既に構造欠陥による事故は起きていました。また、トラックだけではなく乗用車でもリコール隠しがあり、三菱自動車は整備不良を主張したものの、今作品のように社内の関係者は起訴されて有罪となります。警察による三菱自工の捜査は2003年10月でした。ということは、運送会社は2年近くも耐えて戦ったわけですね。
 その後、地元のバス会社からふそうのバスが消えたような気がします。事件がきっかけだったのかどうかはわかりません。
 さて、編集がガッチャガチャで、とても見づらい作品でした。話の進み方はすごく早いですが。脚本も、赤松運送の整備士が独自調査すると言いつつ何をしたのかさっぱり分からないなど、いろいろ問題があると思います。
 でも、最後は泣いてしまいました。刑事さんのツンデレというか手のひらクルーにやられましたよ。
 長瀬智也が深々と頭を下げる姿は山口メンバーのアレと被って、何やら悲痛な演技がますます辛いものに見えてしまいますね。最後に偉そうにしていた沢口課長は何もしてませんよね?
 セントレア自動車とかホープ自動車とか社名がちょっとねえ……豊産自動車なんてどうですか。まずいですか。ちなみに豊産自動車は野望の王国に出てきます。富山ロジスティックは本当にありそうな社名ですけど。
 それにしても三菱自工の一連の事件なんですが、乗用車部門の社員が会社を立て直していくドキュメンタリーを見たことがあります。タイヤ脱落事故の後でした。その社員の奮闘ぶりは10年以上の番組とはいえなんとなく覚えています。ところが、2012年に再び三菱自工リコール隠しを起こしています。
 最後に、現実のほうのタイヤ脱落事故でたいへんなことになった運送会社は事件が原因で廃業しています。この事実は重大だと思います。作中の運送会社は救われましたが、現実では救われていないということを皆様に知っていただくべきでしょう。