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ほぼ毎日19時更新。「映画鑑賞感想」は配信やDVDなど自宅で見た映画、『映画「タイトル」感想』は映画館で観た映画の感想です。稀に旅日記をやっています。

映画「カーズ クロスロード」鑑賞感想(ネタバレ)


2017年6月米国公開
監督:ブライアン・フィー
脚本:ロバート・L・ベアード、ダン・ガーソン、キール・マレー、ジャレド・ブッシュ、ボブ・ピーターソン、マイク・リッチ
製作総指揮:ジョン・ラセター
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あらすじ:ピストンカップで7回の優勝を誇るライトニング・マックイーンは新人たちの登場で勝利から遠ざかった。その中でもジャクソン・ストームというルーキーは優勝を続ける。マックイーンの周りのベテランたちは次々と引退もしくはクビにされていく。そんなときマックイーンはレース中に事故を起こして4か月間姿を消した。ラジエーター・スプリングスを訪れた彼はサリーとメーターの励ましで再起を誓う。さらに彼をスターリングという富豪が新たにスポンサーとして付いた。スターリングはクルーズ・ラミレスをトレーナーとしてマックイーンに訓練させるようにした。果たして、マックイーンは復活を遂げることができるのか。
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 これまでレース界は新旧の入れ替えを続けてきたのです。マックイーンも古い車を退けてきたのです。そのマックイーンが新型に取って代わられるときを迎えたのです。
 これはマックイーンの復活劇ではなく、新旧交代劇だったのです。
 クルーズはもともとレーサーを目指していた過去をマックイーンに明かしました。これでわかりましたね、クルーズがマックイーンの代わりになるのですよ。それがどの場面で交代するのかということです。
 マックイーンはスターリングと約束をしました。フロリダのレースで優勝できなかった場合マックイーンは引退する、さらにマックイーンがデザインされた数々の商品を自ら売らなければならない。
 そんなことにならないように、マックイーンはクルーズをトレーナーとして訓練を始めました。しかし、訓練はうまくいきません。その訓練ではクルーズがマックイーンを負かしてしまう場面が多々ありました。そんなつもりはないクルーズですが、彼女はかなり喜んでいました。ただ、昔に引退したレース界の長老たちと出会ったマックイーンは勝ち目を見たのでした。同時に、マックイーンを育てたドックがどんな思いでいたのか……レーサーとして勝てなくなったことを悔やむのではなく、マックイーンという弟子が育っていくことを喜んでいたのだということを知ったのです。これでもう話の流れは決まりましたね。
 やはりマックイーンはレースで勝てないのだろう、負けるのだろうと思いました。そこからどうやってクルーズに引導を渡すのかなと思っていました。
 そしたら、それはレースの途中でやってきました。ピットインしたとき、クルーズに95の番号を譲ったのです。カーレースというのは、番号を譲ることが可能なのですね。こいつは驚きでした。カーレースに詳しい方なら想像できたのではないでしょうか。
 この95をクルーズに渡したとき私は号泣しました。
 さて、結果的にクルーズはストームの妨害を昔のドックと同じ方法で交わして優勝します。ここからマックイーンとクルーズの新たな日々が始まるわけでした。
 マックイーンのことをファンとして愛していたのではないかというほどのスターリングが、訓練でうまくいかないマックイーンをあっさり見限ったあたりは納得できませんが、だいたいはクライマックスの交代劇、95の譲渡で号泣してしまって、もはや名作とさせていただきました。時間が経つと悪いところがいっぱい見えてくるかもしれませんが、今のところは「さすがピクサー」です。
 それにしてもアメリカ人は本当に車が好きですね。もっと日本車を買ってくださいね。