2017年5月公開
監督:吉田大八
脚本:吉田大八、甲斐聖太郎
原作:三島由紀夫
音楽:渡邊琢磨
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あらすじ:天気予報士の大杉重一郎は予報をよく外す。またアナウンサーに厳しく突っ込まれてもへらへらしている。そんなとき同じ予報士の若い女性を助手席に乗せて首都高を運転していたら突然光に包まれた。気が付くとどこかわからない田んぼに大杉一人でいた。彼はその後自身は火星人だと考えはじめ、テレビの天気予報のコーナーでも暴走する。彼の娘も金星人だという男に出会い、息子も参議院議員の秘書に水星人だと告げられる。大杉の妻はペットボトルの水を売ることにのめりこんでいた。
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いつもどおり原作未読です。原作のほうでは登場人物たちが米ソ冷戦による危機を訴えるという内容でしたが、映画では環境破壊を訴えます。
環境破壊を訴えている人々を小馬鹿にしている感じがするのですが、どうでしょうか。私も地球温暖化を疑っているので大杉重一郎が訴える地球の危機がバカバカしくて、そのように感じたのかもしれません。
大杉一家は、要するにだまされやすい人々だったのではないでしょうか。のめりこみやすい、疑うことを知らない、そんな家族だったのではないでしょうか。エンディングも単なる大杉の妄想なのではありませんか。
ただ、良いふうに取ると、こんな家族みたいに何かにのめりこんで邁進する人々が世界を変えるともいえます。
笑えるという感想を散見しました。私は笑えるところはなかったし、劇場内でも笑いが起こることもありませんでした。
この映画は果たして難解なのか。私は単純に捉えました。