2016年11月公開
監督、脚本:片渕須直
原作:こうの史代「この世界の片隅に」
音楽:コトリンゴ
キャラクターデザイン、作画監督:松原秀典
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あらすじ:18歳になったすずに突然縁談が持ち上がった。良いとも悪いとも決められないまま1944年2月、広島から呉へ嫁いだ。見知らぬ軍港の町で海軍文官の北條周作の妻となった。やさしい北條一家ながら嫁いだはずだが帰ってきた周作の姉は厳しい。姉の娘はかわいらしい。近所の人々もやさしい。ただ、戦局は悪化の一途をたどる。空襲によってひとつひとつ失われていく。そして、45年の夏が近づく。
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ネットの世界ではあらゆる方がアホみたいに褒め称えたこの映画もついに我が町でも上映が始まりました。主演ののん(能年玲奈)について何やら町山智浩さんがようわからんことで戦っておりますが、さっそく鑑賞しました。能年玲奈のことでやり合っている町山智浩さんのほうがむしろ気になるのはさておき。
というわけで、この映画、すげえぞ!
観てください。近くで上映していなくても遠出してください、お願いします。
私は途中から号泣でした。ほんわかしている雰囲気ですずさんの首傾げて目を><にして困った笑顔になるのでだまされそうになりますが、すんげえ鬱映画ですよ、これ。とても耐えられません。
カウントダウンがあります。8月6日が近づいてきます。ところがその前に呉の空襲が本番だったのですよ。原爆は追い打ちをかけてきますが呉空襲のほうが彼らにとってたいへんでした。
8月6日が近づいてくるものだから、私は(あ……ああ……)となっていました。だって、原爆が投下される前の広島県産業奨励館がこれ見よがしに出てくるし、原爆投下の目印になったT字の橋が出てくるし、どう考えても8月6日がこの映画のクライマックスだと思うじゃないですか。たしかにその日がクライマックスのようになっていますけど、それよりも呉空襲のほうがショックでかいですよ。心の準備ができていないから呉空襲には精神的にやられました。
ところで、呉空襲のあとに呉沖に着底している戦艦は榛名、伊勢、日向ということでいいのでしょうか。あと、横転している空母は天城でしょうか。
北條一家の住まいがある長ノ木は今の地図で調べてみるとけっこう中心部に近いですね。だから被害もあったんでしょうね。当時の呉は路面電車があったんですね。
いや、もう、この映画は精神的にきついです。