やくもとうずしおをがっつりと

ほぼ毎日19時更新。「映画鑑賞感想」は配信やDVDなど自宅で見た映画、『映画「タイトル」感想』は映画館で観た映画の感想です。稀に旅日記をやっています。

映画「君の名は。」鑑賞感想

ネタバレ無しにするはずでしたがやっちゃいました。ご注意ください。

2016年8月公開
監督、脚本、原作:新海誠
音楽:RADWIMPS
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あらすじ:1200年ぶりの彗星接近が迫ったある日、飛騨地方の糸守町に住む女子高生宮水三葉は東京の男子高生立花瀧と入れ替わる。それは週に数回、眠ったときに起きた。戸惑いつつ、お互いにスマホなどへ入れ替わった間の行動を記録していった。入れ替わりはある日を境に起きなくなる。立花は飛騨へ向かったがそこで衝撃的な事実と直面する。
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 どうしてこんなに客が入っているのですか。映画にあまり興味ない弊社の中年事務員ですら観てるんですよ。いったい何があったのですか。言の葉の庭なんて観客動員数10万人ですよ。
 客の少ない映画館で観ました。シネコンのほうだと満席に近いのは知っていました。こっちのほうではおひとりさまが散見されました。客席も半分以上が空席で、ゆったりできました。カップルにおびえることなく鑑賞できてよかったです。
 感想ですが、引っかかるところがあって、あまり良い印象はないです。
 まず、瀧くんが糸守町の事実を知らないことです。飛騨地方にみつはがいるに違いないと思ったわけですよね。飛騨地方ってことはですよ、あんな世界に衝撃を与えた事件が起きたところだとわかるはずです。それなのに飛騨地方に着いてもそのことに気づかない、同行した2人も気づかないというのはどうなのでしょう。まさか犠牲になっているなんて思いも寄らないから糸守町のことはまったく頭になかったということでしょうか。
 次に、男女が入れ替わるということで……しかも……思春期です。自分が女の子の体になって……おっぱい揉んでそれで終わりか! んなわけあるかよ。やることやるに決まってるじゃないですか。まあ、そのへんはね、カットされているわけですよ。見えないところでやってます。やってるところまで見せられないしうまく隠したとしても15指定になってしまいます。当然みつはも瀧くんの体であれこれやってますね。間違いないですね。多感な時期ですからね。できるのは、おっぱいに謎の光が差す程度でしたね。
 映画全体にエロさはないですが、あのお酒には死ぬほどエロさを感じてしまいました。サーセン。妹の言うとおりにしていれば大儲け間違い無しだぞ!
 もうひとつ、瀧くんの独り言が気になります。洞窟での独り言が特に気になります。やめてほしいです。
 小さな町の政治行政を描いている部分もあります。そういうのはあまり気に入らないわけですよ。そんなに今の町政に不満があるんだったら自分で立候補すりゃあいいじゃん、無理なら黙ってろと思うわけです。あと、こんな田舎嫌だという、多くの人が持っているこの気持ちも私はどうにもこうにも受け入れられないんですよ。我が地元を「何もない」だのなんだの言われると顔真っ赤にして不機嫌になります。そういう場面がありまして、前半はかなりイライラしていました。さっさと東京に出ていっちまえ!と思ったし、東京なんかゴジラに焼かれてしまえと思ってしまいました。こればっかりは申し訳ない……。
 諏訪湖ほどのクレーターを形成する隕石ですから、中部地方が壊滅するんじゃないかなあと思うのですが……高い山に囲まれた地域だから被害が限定的だったのでしょうかねえ。バリンジャー・クレーターというものがありまして1.2キロほどの大きさです。諏訪湖よりも小さいですが、周囲何10キロもの範囲を荒野に変えたようです。そうなると、やっぱり今回の落下も少なくとも高山市飛騨市が壊滅するほどだったのではないでしょうか。どうなのでしょうか。
 舞台は、飛騨地方ですが、駅は飛騨古川駅、肝心の湖は諏訪湖と、いろいろいいとこ取りをやっているので、確実にここです!とは言えません。
 町内に鉄道が通っているのですが、糸守は高山や下呂などがある筋と白鳥や白川郷がある筋の間になければいけないんですよ。いけないんです。そうなると、さすがに鉄道は長良川鉄道でもない、高山本線でもない糸守線ということにしたいです。だって、高山本線だとしたら惨劇に高山本線が巻き込まれてしまうことになります。高山本線が分断されてしまいますがそうなりません。
 作中で見えた地図によると国道257号がありました。劇中の惨事でその国道が途切れてしまいました。国道257号は飛騨地方を実際に通る国道です。途中で途切れている区間も実際にあります。途切れているのは災害などが原因ではありません。山が阻んでいるだけです。現在、その区間は開通させるために工事中です。その国道257号をもとに考えると、糸守は高山市内の清見、馬瀬のあたりが適当ではないでしょうか。飛騨地方の南部ということになります。
 果たして瀧くんはみつはたちを救うことができるのか。間に合うのか間に合わないのか、新海誠ですから、間に合わない可能性が高くて、そのあたりはドキドキしながら観ました。
 あと、瀧くんとみつはが出会うのか、出会わないのか。これも「頼む! 出会ってくれ!」と強く望んでいました。新海誠だからなあ。最後までわからないじゃないですか。
 この2つのいけるのかいけないのかがあって、終盤は私はかなりイライラしていました。さっさと最後どうなったのか見せろよ!と。1時間46分の上映時間だけど3時間くらいに感じるお得な映画でした。シン・ゴジラのテンポに慣れてしまっています。ごめんなさい。