やくもとうずしおをがっつりと

ほぼ毎日19時更新。「映画鑑賞感想」は配信やDVDなど自宅で見た映画、『映画「タイトル」感想』は映画館で観た映画の感想です。稀に旅日記をやっています。

映画「秘密 THE TOP SECRET」鑑賞感想


2016年8月公開
監督:大友啓史
脚本:高橋泉、大友啓史、LEE SORK JUN、KIM SUN MEE
原作:清水玲子「秘密 -トップ シークレット-」
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あらすじ:未来の日本、科学警察研究所法医第九研究室、通称第九が設置された。そこで行われるMRI捜査は死者の脳から再現される映像を利用する。解明不能な事件の解決につながるものだが、批判が多かった。捜査官たちは被害者が見た光景を見ることによって病むこともあった。そんな中、一家を惨殺した男が死刑となり、その男の遺体が第九に移された。そこには驚愕の真実があった。
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 捜査官の頭に死者の頭を接続しなければならないのはなぜでしょうか。そうしないと死者の脳の映像から音声を拾うことができないということでしょうか。第九の部屋では死者の脳の映像がディスプレイに映し出されています。それだけで十分なのになぜか捜査官の脳に接続して直接映像を流しこんでいました。そんなことをする必要があるのかどうか。捜査官の安全が脅かされています。
 捜査官が精神をやられてしまって自殺したり狂ったり、もうたいへんですね。それを防ぐには、音声も拾うことができるようにMRI捜査の技術をさらに向上させることが求められます。
 あと、死者の脳の映像に証拠としての能力があるのかどうか、これをはっきりと示すことがなかったですね。私は、法的な証拠として活用できるかどうかまだまだ検討の余地があると思います。
 最初のうちは、この映像の中から法的証拠になりそうなものを探しだすということをやろうとしていました。それがいつの間にか映像そのものが法的証拠として認められるべきだといわれるようになっていました。それには疑問があります。
 役者の演技がどれもこれも臭いです。なんとかなりませんかねえ。
 日本のSFは、この作品の場合2060年が舞台なのですが、2010年代にしか見えません。MRI捜査以外に未来を感じさせるものが何も出てきません。それがなんとも、手抜きに感じられてしまいます。2060年を感じさせる舞台を用意してほしいです。