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ほぼ毎日19時更新。「映画鑑賞感想」は配信やDVDなど自宅で見た映画、『映画「タイトル」感想』は映画館で観た映画の感想です。稀に旅日記をやっています。

映画「貞子VS伽椰子」鑑賞感想(ネタバレ)


2016年6月公開
監督、脚本:白石晃士
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あらすじ:女子大生の有里の親友夏美は呪いのビデオを見てしまう。直後に彼女の携帯電話に非通知の着信があった。2日後に死ぬという。呪いのビデオを探していた大学の教授に相談するものの、教授の紹介した女性霊能者もろとも死んでしまった。絶望する夏美を救うため有里は夏美からそのビデオを受け取り鑑賞した。夏美は映像をネット上にダウンロードしてすぐに削除したもののそれは動画サイトへ広まっていった。直後に夏美は自殺する。一方、入ったら死ぬといわれる呪いの家の隣に引っ越してきた女子高生鈴花は行方不明となった小学生の姿を呪いの家の窓に見つけた。彼女は小学生を探すためにその家へ入ってしまう。有里と鈴花の呪いを解くため霊能者常盤経蔵は相棒の少女を伴って呪いのビデオの貞子と呪いの家の伽椰子を対決させようとする。貞子と伽椰子は戦うものの、呪いの対消滅は失敗して貞子と伽椰子が混ざり合った。もはや誰にもこの呪いを止められない。
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 もともとはエイプリルフールの企画だったようです。呪怨-ザ・ファイナル-の予告でそれは流れたようですね。ところが2015年にリングや呪怨を製作してきたオズが倒産します。予告を作ったチームはKADOKAWAにこの話を持っていき、白石監督もやらせてほしいということを伝えていたようです。
 そして、現実になってしまいました。
 こんな作品がホラーになるはずもなく、白石監督もホラーにするつもりはなかったようです。
 最初のうちはホラーなのですが、安藤政信が演じる経蔵の登場でホラーではなくなりました。劇場内でも少し笑いが漏れていたので、やっぱりホラーではなかったと思います。
 経蔵も相棒の珠緒という少女も口が悪いです。珠緒に至っては盲目です。胡散臭いのですが、どの程度能力があるのかというと夏美の体から貞子を引き出して麻袋に詰めてしまうのだからかなりのものです。
 口の悪さに対して不信感を抱く有里も納得せざるを得ません。
 有里を演じる山本美月はホラー映画向きのかわいい外見ですので良いですね。鈴花を演じる玉城ティナは独特の顔がこれまたホラー映画向きですね。
 それにしても、どんどん人が死んでいきます。貞子を見たくて仕方がなかった教授は夏美と有里の相談を受けてとても楽しそうでした。教授が夏美を助けるために連れていった最初の女性霊能者は呪いの邪魔をしたとして貞子によって殺されてしまいます。教授もその場で死んでしまいました。貞子の姿を見たくて見たくてワクワク状態だったのにさぞ無念だったでしょう。
 鈴花を助けようとした父母も死にます。これだけ死んでいて、警察が動かない、もしくは動いている様子を見せてくれないのは少し不満でした。そんな演出までやってしまうとおそらく作品をまとめきれなかったでしょうけども。
 ネットに広まった動画で何がどうなったのかわからないまま、有里と経蔵の最期もはっきりしていない、そういう終わり方なのでおそらく死んでいると想像するしかないあたりも不満はあります。
 それよりも機械に弱いといっていた夏美が動画をDVDからネットにダウンロードできたのはなぜでしょう。やったことないけどまともな精神状態ではなくてもできるのでしょうか。
 ただ、貞子と伽椰子の対決は何やら百合を思わせるモンスター対決映画として良かったのではないでしょうか。貞子側がかなり圧していたようにみえましたが。2つのモンスターが混ざり合ったあともほとんど貞子ですね。
 あと、主題歌を歌ったデーモン閣下も声が出ていないのではありませんか。あ、こんなこと言ったら消されるかもしれません。