やくもとうずしおをがっつりと

ほぼ毎日19時更新。「映画鑑賞感想」は配信やDVDなど自宅で見た映画、『映画「タイトル」感想』は映画館で観た映画の感想です。稀に旅日記をやっています。

映画「ターミネーター:新起動」感想


2015年7月公開
監督:アラン・テイラー
脚本:レータ・カログリディス、パトリック・ルシエ
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あらすじ:1984年のサラ・コナーをターミネーターから守るためカイル・リースは時間を超えた。ところが、彼はT-1000型ターミネーターに襲われたところをサラ・コナーに保護されてしまう。彼女の傍にはなぜか老いた姿のT-800型がいた。サラ・コナーは9歳のころからT-800型と生活してきたという。長年かけて作り上げた罠でT-1000を倒した彼らは自作した時空転移装置で1997年の審判の日へ飛ぼうとした。しかし、カイル・リースが自分の記憶を頼りに2017年へ飛んでスカイネットの起動を阻止するべきだと主張し、時を超えた。2017年、あと24時間でスカイネットが起動するというところでなぜかジョン・コナーが彼らの前に現れた。
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 アベンジャーズより面白かったんですけど……そう思ったのは私だけですか?
 若者、中年、初老の各タイプが登場するT-800シュワちゃん型はジェームズ・キャメロンのアイディアらしいです。中年のシュワちゃんはその見た目もあって、カイルが散々ポンコツ呼ばわりします。でも見た目と違って中身はポンコツじゃないというやりとりが繰り返されます。
 それが、初老になると、錆びてしまったというか、やや機能にキレがなくなるT-800シュワちゃんでした。いやあ、これはグッときます。
 あとは、彼らの敵であるスカイネットによって送られたほうのT-800が彼らを襲うときに、あれ?この場面はどこかで観たことあるぞと思いました。これまでのターミネーターシリーズオマージュがけっこうあります。
 J・K・シモンズが演じるオブライエン刑事は映画冒頭で真っ裸のカイルを逮捕しようとします。ところが、そこにはT-1000型がいました。オブライエンは彼らによって救われます。2017年でオブライエンは彼らと再会します。そのときの姿がターミネーター2精神科医師にそっくりですよ。
 そんなわけで、過去作オマージュも楽しめます。
 アクションのほうは、ハラハラドキドキというよりも爽快という感じです。T-1000はあっさり倒します。旧作はホラーのように不安にさせるアクションの連続でしたが、今回はあまりないです。あっさりスカイネットを爆破します。これはこれで楽しいかな。
 ただ、時空転移装置の注意事項で引っかかります。冒頭でスカイネットがT-800を1984年へ送り込みます。そのあと人類軍がカイルを送りました。そのときの説明で、生体以外は送りこめないというのですよ。じゃあ、T-800はどうやって送りこめたのだろう。生体以外送れないからカイルは全裸になってしまうのですが。
 こんな引っかかるところもありますが、まあ、いいよね。無視しましょう。
 さて、幼いサラ・コナーのもとへT=800を送りこんだのは誰なのか。謎を残しつつ、ターミネーターの新たな三部作が始まりました。スタッフロール途中にも映像があるので席は立たないでください。
 なんだか、ここまで来ると、スカイネットと人類の戦いはいつまでも終わらない果てしないものになってきましたね。スカイネットを倒しても、それはスカイネット誕生を遅らせたにすぎなくて、いずれはまた誕生してしまうのでしょう。人類がいる限り、スカイネットは生まれるのでしょうね。
 サラ・コナーがかっこいいです。アーノルド・シュワルツェネッガーの雄姿を観れるのもうれしいです。
 というわけで、スカイネットの起動を阻止しろ。(69)