やくもとうずしおをがっつりと

ほぼ毎日19時更新。「映画鑑賞感想」は配信やDVDなど自宅で見た映画、『映画「タイトル」感想』は映画館で観た映画の感想です。稀に旅日記をやっています。

映画「セッション」感想


2015年4月日本公開。2014年10月アメリカ公開。
監督、脚本:デミアン・チャゼル
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あらすじ:アンドリュー(マイルズ・テイラー)は最高の音楽学校シャッファー音楽院へ入学していた。プロのジャズ・ドラマーを夢見ている。ある日、音楽院の教師であり最高の指揮者として有名なフレッチャー(J・K・シモンズ)が自分の率いる楽団に彼を招き入れた。そこからフレッチャーの度を越した異常な指導を受けることとなった。そんなフレッチャーを見返してやろうとアンドリューは手を血だらけにしながら練習を重ねていく。
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 日本ではジャズミュージシャンの菊地成孔と映画評論家町山智浩の議論になりまして、話題でした。
 ようやく近所で公開されたので観てきました。
 こういう教師は、私も高校などで経験しています。10年に1人の天才を育てるなら生徒を侮辱して暴力も交えて悔しがらせて練習させて能力を伸ばしていくというやり方もアリなのかなと思いました。でも、そのクラス全体の力を伸ばしていくには不向きだろうし、もし天才が育たなかった場合はマイナス面のほうが大きいでしょう。リスクの高い指導方法だと思います。まあ、こんな指導方法は絶対に認めません。許しません。
 フレッチャーは彼自身の信念に基づいて指導をしてきたのはおそらく間違いないです。ただ、アンドリューに対する終盤の仕打ちは、フレッチャーって人間的にダメなやつだったんだなあと私の怒り大爆発です。こいつは単なるクズ野郎だぜ!
 アンドリューがたまたまこの指導方法に向いた人物だったわけです。そのおかげでアンドリューとフレッチャーの美しい師弟関係が見えました。まさかのエンディングです。アンドリューがフレッチャーを完全に見返した、大勝利した、フレッチャーを我が物にした場面でした。ざまあみろ!
 さて、アンドリューはバスのパンクなど、ついてないですな。本当についてないですな。
 この映画は強烈です。疲れます。(67)