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ほぼ毎日19時更新。「映画鑑賞感想」は配信やDVDなど自宅で見た映画、『映画「タイトル」感想』は映画館で観た映画の感想です。稀に旅日記をやっています。

映画「攻殻機動隊 新劇場版」感想


2015年6月公開
監督:黄瀬和哉野村和也
脚本:冲方丁
原作:士郎正宗
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あらすじ:2029年3月内閣総理大臣が暗殺された。結成されたばかりの攻殻機動隊が捜査を始める。事件の背後には義体の業界を巡る政治的取引があった。さらには草薙素子そっくりの女性が動いていた。
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 2013年6月から劇場公開されていた『攻殻機動隊ARISE』のその後を描いた作品ということですね。ARISEはまだ観てないのですが、新劇場版では公安9課の誕生が描かれます。新劇場版の最後は、高層ビルで外交官を暗殺して地上へ落下しながら姿を消す少佐となります。これは1995年公開の攻殻機動隊冒頭につながる部分ですね。それで、新劇場版の場合はスタッフロールの途中でも映像がありますので席を立たずに待ってください。
 スタッフロールの途中で何を観れるのかというと、桜の24時間監視です。テレビシリーズS.A.C2nd GIGにあった場面ですね。すみません、要するに私は原作未読ってことです。
 さて、新劇場版の少佐ほか公安9課の皆さんについてです。まずは少佐です。なんだか幼くなっていませんか。これまでの少佐はオトナの女性でした。新劇場版だと、見た目からして幼いし、単なるツンデレに成り下がっているように思うのですが。
 少佐以外のメンバーも何やら血気盛んというか公安9課に来るまで所属していた彼らをそのまま引きずってきたような感じです。95年公開の攻殻機動隊メンバーはこんな感じでしたでしょうか。
 もちろん、新劇場版では声優その他が一新されています。キャラが変わるのは当然です。しかし、変わった結果が全体的に幼稚だと思います。
 何より少佐の太腿を拝むことができなくなったのが残念です。ふっくらしたあの太腿は新劇場版ではほとんど見れません……。
 新劇場版の敵が強すぎるのも観ていてつらいものがありました。新劇場版ということで仕切り直し、公安9課のはじまりなのですから、メンバーの圧倒的強さを見せてほしいなあ、と。私はSACが一番好きですから。
 新劇場版の物語そのものは、政治とカネや外交関係です。電脳にかかわる難解なお話は少なめです。90年代までは大企業が世界を支配する作品が多かったようです。この新劇場版でも冒頭では国境のない大企業が各国政府に代わって支配するかどうかの問答がありました。ただ、新劇場版では結果的には各国政府による支配が続くことを示されていると思います。大企業による世界の支配が始まることはなくて、やっぱり政府が強いままなのです。まあ、そのほうが安心ですよ。
 さて、実写化の話もあります。2015年1月に草薙素子役にスカーレット・ヨハンソンという情報が出ていましたが続報はありませんよね? ARISEのほうは舞台化されるそうです。2015年11月5日から池袋の劇場で公演されるようです。こんなものをどうやって舞台で見せるのでしょうか。演出の都合でDVD化やライブビューイングができないようです。気になる方は劇場へ足を運ぶしかないようですよ。
 というわけで、ゴーストに従え。