やくもとうずしおをがっつりと

ほぼ毎日19時更新。「映画鑑賞感想」は配信やDVDなど自宅で見た映画、『映画「タイトル」感想』は映画館で観た映画の感想です。稀に旅日記をやっています。

映画「インターステラー」(字幕)感想


2014年11月公開
監督:クリストファー・ノーラン
脚本:ジョナサン・ノーランクリストファー・ノーラン
音楽:ハンス・ジマー
撮影:ホイテ・ヴァン・ホイテマ
製作総指揮:キップ・ソーン他
・・・
 近未来、環境の変化によって食糧不足に陥った。人類滅亡が迫る中、それを回避するミッションに挑むためクーパー(マシュー・マコノヒー)とアメリア(アン・ハサウェイ)らが宇宙に出た。地球で彼らの帰りを待つクーパーの娘マーフィー(ジェシカ・ジャスティン)はミッションの真実を知り絶望するものの、彼女なりに危機を回避する方法を探る。
・・・
 困りました。
 ブラックホールウラシマ効果相対性理論特異点……それらの知識がない私は、この映画が提示してきた科学はどこまで科学なのか、判断がつかないのです。
 これはもしかしてバリバリのハードSFなのかしら。
 ところで、コンタクトと似ていませんか。あれ? そういやコンタクトにもマシュー・マコノヒーが出ていたような気がします。調べてみたらほらやっぱり出ていましたね。
 そんなクーパーたちは愛する家族を地球に残して宇宙へ旅立つのでした。別れの場面では泣きましたわ。
 行先は別の銀河だそうです。地球のある天の川銀河から最も近い銀河はアンドロメダ銀河で、その距離は230万光年です。光の速さでも230万年かかるのです。(ただし、ヤマトが目指したマゼラン星雲を最近では小銀河というのかな。そうなると最も近い銀河はマゼラン小銀河ということになる。)
 とにかく別の銀河まで行くのに、近未来の世界とはいえ土星まで最速でも1年近くを費やすのです。でも、その土星のあたりにワームホールがあったんですね。どこのだれかはわかりませんが、人類を助けてくれています。
 そのワームホール(穴という描き方ではないのでご注目。)を通って別の銀河に飛び出すのでした。ワームホールがあるとはいえ別の銀河へ行くというのはあまりにも無謀なのですが、先遣隊がありました。その先遣隊が送ってくる情報を頼りにしているのですよ。
 さてさて、ここまでの物語はすこぶる順調です。なんだよ〜、お気楽極楽の宇宙旅行じゃん。つまんなーい。
 と思いきや、ここから怒涛のトラブルラッシュでございます。人類終了間違い無しというところまで追い込まれます。人の本性むきだしになることもしばしばです。
 果たして明るい未来はあるのか。人類の明日はどっちだ。
 最後は私、号泣です。
 ハードSFがもたらした愛の物語です。いいですね、SFの設定が単なる小道具ではなくて物語全体を動かす重要な主題になっているのですからね。
 気に入らない場面もありますよ、そりゃ。家族のために命を張る父クーパーがへっこう平気で人工知能を持った高性能ロボットをただの道具として使い捨てるのです。
 命を守るとか、科学技術の持続的発展とか、大切なお題目のはずであってクーパーもそのあたりを大切にしているようなのに情が移ったロボットをとてつもなく冷徹に使うのです。
 2001年宇宙の旅HAL9000もこんなことされたら反乱を起こしますよ。
 どうなんだろう、クリストファー・ノーラン最新作は傑作なのでしょうか。感動の涙を流した私ですが、少々困惑ぎみです。
 本棚の場面は……A点からはるか彼方離れたB点を見たらB点はA点にとってはるか過去であって、そのA点からその過去のB点を観察している……という理解でいいのでしょうかね……。
 ガルガンティアの場面でも……周りも自分も同じ速度で吸い込まれているはずなのになぜいろいろ衝突してくるのでしょう。同じ速度ではないということになるんでしょうけど、質量がでかいから速度が変わってくる? いや、でも、同じ重力では質量の大小に関係なく速度は同じになるはずではなかったですか。自分はかなり加速していたということでしょうか。
 わからんことだらけだー。
 かなりの解説が必要ですわ。
 とにかく、ガルガンティアワームホールなどの場面は必見ですよ。ぜひ映画館でご覧ください。