やくもとうずしおをがっつりと

ほぼ毎日19時更新。「映画鑑賞感想」は配信やDVDなど自宅で見た映画、『映画「タイトル」感想』は映画館で観た映画の感想です。稀に旅日記をやっています。

映画「紙の月」感想


2014年11月公開
監督:吉田大八
原作:角田光代
脚本:早船歌江子
音楽:緑川徹
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 梅澤梨花宮沢りえ)は自分に興味をあまり抱かない夫(田辺誠一)と安定した生活を送っていた。わかば銀行渉外を担当している彼女は大口お得意先の平林(石橋蓮司)宅で孫の光太(池松壮亮)と出会った。それ以来彼女は顧客の金に手をつけるほど歪んでいく。
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神さまの言うとおり」を観た直後にこの作品を観ました。その2作品を比較して、すばらしくセリフが洗練されていてうまいなあ!と感心しました。
 光太が金で困っていることを知ってから梨花が壊れていく様子は「うわあ……」としか言いようがありません。夫の田辺誠一は何と言いますか人としてズレていますわな。プレゼントを用意した夫ですが、どうしてそこで時計? バカじゃねえの、こいつ。と思いました。
 大島優子は演技うまくなりましたね。2010年テレ朝でやっていた「霊能者小田霧響子の嘘」を観ていましたが、そのときと全然違うとは思いませんか。
桐島、部活やめるってよ」から2年空きましたが、吉田監督は安定しているのではないですか。
 さて、これ以上はちょっとネタバレになってしまうのです。
 伏せて申し上げるとしたら、男Bはほんまに悪い奴やで! 騙しとったんやで! それと、男Dはほんまはええ人やったんや。あんな感じやけど、実はええ人やったんや。なんか救われた感じやわ。
 とにかく梅澤梨花の歪みっぷりは、心が痛みました。本当ですよ、本当に痛みましたよ。いったいどうしてそんなに歪んでしまったんだい! なるほどそういうことだったのか。なんだか、哀しいね。哀しいね……。