監督:マット・リーヴス
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人類の大半がウィルスの流行によって滅亡しようとしていた。一方で、同じウィルスによってサンフランシスコ北部に逃れた猿たちは劇的な進化を遂げた。残された人類は生活を守るためダムを復旧して電力を得ようとするが、ダムは猿の支配する地域にあった。
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2011年に公開された猿の惑星創世記は観た直後に興奮して映画館から電話しました。とにかく高い評価をしました。読み返すとあまりの高評価ぶりに私は顔真っ赤ですわ。下のアドレスは創世記の感想です。
http://d.hatena.ne.jp/uraomotenoraneko/20111011/1318260814
さて、今回の新世紀ですが、監督が変わったのですね。登場人物は同じ猿が出演していますが、人間のほうは総替えですね。そりゃそうですよ、ほぼ滅亡していますから。
猿たちは人間とはちがう、人間は仲間どうしで殺し合う、人間は嘘をつく、そんな人間とはちがうというのですが。
結局猿たちも人間と同じことをやってしまうのでした。猿たちのやりとりはまるで人類の歴史を観ているようでした。
大勢の猿たちがシーザーの前に膝をつく場面では、シーザーはいったいどんな気持ちだったのでしょう。
今作の終わり方は、人類の現実そのものでした。異文化、異民族でお互いが理解し合うことなんてない、話しの通じない相手は力でねじ伏せるだけなんですよ。それはおそらく会社の中や家庭でもそうなのです。
いつも思うけど、映画なんだから、フィクションなんだから、お願いだから夢のある終わり方を観たいです。
いや、今作が面白くなかったというわけではなくて、良い作品ではあるんですけど、精神的に辛かったですわ。
細かいところでは、マルコムたちが隠れたけど相手は猿だしにおいで居場所がバレるんじゃないのかなというツッコミもあります。
次の猿の惑星では救援に来た軍隊にマルコムたちは虐げられる、一方で猿と人類の壮絶な戦い、そんな話になるんじゃないですか。
ああ、底抜けの明るい映画が観たいわー。