http://d.hatena.ne.jp/uraomotenoraneko/20140509/1399639540
↑その1
旅は4日目、5月5日、肥薩線の矢岳越えをしているところです。
矢岳駅では、女性乗務員が「発車しまーす」と声を上げて、急いで列車に戻りました。
矢岳駅を出ると日本三大車窓が待っていました。
肥薩線吉松〜人吉間の日本三大車窓は、真幸駅〜矢岳駅の霧島やえびの高原の眺めだけではなかったのですね。
矢岳駅〜大畑駅の区間から見える三大車窓は線路際の木々でけっこう見づらいです。そのため列車は眺めの良いところで停まります。
私が乗っていたしんぺい号は3両編成でした。先頭車に乗っていました。すると、線路際に木々がないところで停車して案内放送が始まりました。
何が見えるのかというと人吉がある盆地です。球磨川が流れています。そして、大畑駅とループを眺めることができるのです。
矢岳駅を出て大畑駅へ向かうとすると大畑駅の手前でループを通ることになります。その、ぐるっと回った線路を見ることができます。大畑駅にはループに加えてスイッチバックもあります。
肥薩線にある日本三大車窓というのは、真幸駅〜矢岳駅の霧島連山、えびの高原、川内川と矢岳駅〜大畑駅の人吉盆地、球磨川、大畑のループをひっくるめたものだったのですね。三大車窓の残りふたつに比べると圧倒的ではありませんか。
ちなみに篠ノ井線にもあるという三大車窓は、夜間通過だったため夜景しか見えていません。
さて、停車したしんぺい号は少し動くとすぐまた停まりました。乗っていた3両編成のしんぺい号は1号車、2号車、3号車それぞれからループや人吉盆地がよく見えるように1両ずつ停まっていくのでした。
そのたびに案内放送が繰り返されていました。
さて、そのあとはループをぐるっと滑り降りていって大畑駅到着です。
5月5日のことなので、記憶があいまいになってしまったのですが、大畑駅か真幸駅のどちらかでいちじくゼリーを買って食べたと思います。地元の人々が駅舎と列車の間に商品を並べて乗客を待っていたのでした。
大畑駅と真幸駅ではそういうこともやっていました。
あと、この大畑駅なんですが、駅舎がたいへんなことになっています。壁が名刺だらけなのです。貼ると出世するらしいですよ。
さて、その大畑駅を出て、とうとう観光列車しんぺい号とお別れするときがやってきました。
↑矢岳駅から来て大畑駅を見下ろす。ループはうまく撮影できず。
↑大畑駅の中。名刺だらけ。窓枠はわざわざ木造に替えたそうで、横見浩彦氏の影響か?
↑私が撮った矢岳駅の写真とそっくりだということに今さら気づいた。わざとじゃないです。良かったら「その15」で確認してください。→http://d.hatena.ne.jp/uraomotenoraneko/20140604/1401882600
その17につづく。