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ほぼ毎日19時更新。「映画鑑賞感想」は配信やDVDなど自宅で見た映画、『映画「タイトル」感想』は映画館で観た映画の感想です。稀に旅日記をやっています。

2013年鑑賞映画感想/カリガリ博士/パピヨン/フライング・ハイ

299.カリガリ博士
 1919年ドイツ
 監督:ローベルト・ヴィーネ
 脚本:ハンス・ヤノヴィッツカール・マイヤー
 製作:エリッヒ・ポマー
 精神に異常をきたした医者カリガリと忠実な下僕であり夢遊病者であるチェザーレが起こした連続殺人の物語である。

 映画の歴史に革命を起こした作品と言われています。不安の感情などを表す表現主義、特にドイツ表現主義を取り入れた作品です。それまで直線的だった脚本が複雑となった点やフィルム・ノワールやホラーに影響を与えたとされています。さらには、表現主義の表れのひとつとして劇中の芸術的効果が奇抜であることは注目すべきです。
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300.パピヨン
 1973年アメリ
 監督:フランクリン・J・シャフナー
 脚本:ダルトン・トランボ、ロレンツォ・センプル・ジュニア
 製作総指揮:テッド・リッチモンド
 胸に蝶の刺青を入れているのでパピヨンというあだ名で呼ばれている男が殺人については無実であることを叫びながら終身刑となったが脱獄に成功して後にベネズエラ市民権を取得したというアンリ・シャリエールの伝奇小説を映画化。
 フランス領ギアナのデビルズ島へ送られる途中、パピヨンスティーブ・マックイーン)はルイ・ドガダスティン・ホフマン)と出会う。2人は友情を育む。一方で、島での過酷な強制労働や独房への長期監禁などを経験しつつ脱獄を図る。

 脱獄した後にまさか地獄めぐりが待っていたとは! 夢と現実が交錯して、どちらがどちらなのかよくわからない部分もあり、舞台が赤道直下の島でもありますから、幻想的な映画でもあります。
 何より、島での囚人生活を経るにつれてパピヨンの姿が変わっていく様に気持ちを持っていかれます。
 ただ、アメリカ映画とはいえ、人物は皆フランス人という設定なのでフランス語でなければいけないのに英語なので違和感があるのも事実です。
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301.フライング・ハイ
 1980年アメリ
 監督、脚本:ジム・エイブラハムズジェリー・ザッカーデビッド・ザッカー
 製作:ジョン・デイヴィソン
 戦闘機乗りだったテッド・ストライカーは戦争の後遺症で飛行機恐怖症に苦しんでいた。それでも克服して、元恋人で旅客機客室乗務員のエレインが搭乗する機に乗り込みよりを戻してくれるように懇願した。そんな中、機内食が原因で乗客の大勢と機長や副操縦士も倒れた。乗客の運命はテッドに託された。

 航空機パニック映画以外にサタデーナイトフィーバーやジョーズその他諸々ヒットした映画のパロディがてんこ盛りです。イスラエルや旧日本軍兵士や黒人などもネタにしていますが、大丈夫だったのでしょうか。
 荷物棚にふたがないのですが、昔だとそういう機体もあったのでしょうかね。
 今作の後、裸の銃を持つ男で活躍することになるレスリー・ニールセンの姿をお楽しみください。