やくもとうずしおをがっつりと

ほぼ毎日19時更新。「映画鑑賞感想」は配信やDVDなど自宅で見た映画、『映画「タイトル」感想』は映画館で観た映画の感想です。稀に旅日記をやっています。

2013年鑑賞映画感想/雨に唄えば/トッツィー/クライング・ゲーム

296.雨に唄えば
 1952年アメリ
 監督:ジーン・ケリースタンリー・ドーネン
 脚本、原作:アドルフ・グリーン、ベティ・カムデン
 製作:アーサー・フリード
 サイレント映画全盛の1927年、俳優ドン(ジン・ケリー)と女優リナ・ラモント(ジーン・ヘイゲン)はドル箱スターでありカップルとしてもてはやされていた。しかし、リナがドンに一方的に惚れているだけであり、ドンは駆け出し女優キャシー(デビー・レイノルズ)と恋仲になる。
 そんなとき、トーキー映画の波が押し寄せてきた。ドンやリナは無理やりトーキー映画製作に巻き込まれていく。

 不朽の名作と言われる所以の一端を少し理解した気がします。
 それにしてもまさかこんなに底抜けに明るい映画だとは思いませんでした。有名な、雨の降る街角で「雨に唄えば」を歌う場面も、そういう意味だったんだな、と。
 踊りがすばらしいの一言です。無感動な私も魅了されてしまいました。
 舞台となる1927年あたりは、メトロポリス西部戦線異状なしを観ました。前者が無声で後者がトーキーです。メトロポリスは当時としてはSFのイメージ作りが成功している、西部戦線は当時でこんなにグロで大規模な戦争映画を作ることができたことに驚いた、という感じです。
 もはや歴史です。
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297.トッツィー
 1982年アメリ
 監督:シドニー・ポラック
 脚本:ラリー・ゲルバート、マレー・シスガル
 原案:ラリー・ゲルバート、ドン・マクガイア
 製作総指揮:チャールズ・エヴァンス
 40歳になった俳優のマイケル・ドーシー(ダスティン・ホフマン)は完璧主義が災いして、どこからも雇ってもらえなくなった。ある日、ソープ・オペラのオーディションを受けるサンディ(テリー・ガー)に付いていくが、サンディは落ちた。翌日、マイケルは女装してドロシー・マイケルズとしてオーディションに受かってしまう。
 彼が演じた病院の女性経営者役は受けが良く、長期契約を結び、雑誌の表紙を飾るなど、スターになってしまう。

 演技に対するマイケル・ドーシーの姿勢はダスティン・ホフマンそのものだと思うのですが、どうでしょう。ダスティン・ホフマンは演技に対して完璧主義者ですから。そして、ドロシーである間のマイケルは常に演じているのです。完璧であろうとしています。
 しかし、あまりにも無理のある状態ですから、それはいずれ破綻します。てっきりキャシーの子供の前で寝たとき子供がかつらを取ってそこにキャシーが帰ってきてバレるのかなと思いましたけど違いましたね。
 正体を明かしたあとはそれほどの遺恨もなくトラブルに見舞われていないようなのですが、それが納得のいかない部分です。
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298.クライング・ゲーム
 1992年イギリス
 監督、脚本:ニール・ジョーダン
 製作総指揮:ニック・パウエル
 IRAの一団が黒人兵士ジョディ(フォレスト・ウィテカー)を誘拐した。彼をファーガス(スティーヴン・レイ)が見張った。そのうち2人は友情を抱く。ジョディは英国軍の装甲車に引かれて、ファーガスたちはアジトから逃げ出した。
 ファーガスはロンドンに隠れ住みながらジョディの恋人ディル(ジェイ・デイヴィッドソン)と会う。それから、2人は惹かれ合っていくこととなった。

 英国の暗部と男女とはまた違う恋愛が交錯するとこういうふうになるわけですね。
 あちらでの公開のとき、モザイクは掛からないんですよね? 日本だとどうしてもモザイクが掛かってしまって一瞬「え?」となりますね。ただ、私の場合は事前にネタバレで知っていたのでどこでファーガスは知ることになるのかなと思いつつ鑑賞しました。
 主題歌などは良いのですが、それ以外のBGMがよろしくないです。