249.空気の無くなる日
1949年公開。監督:伊東寿恵男。
岩倉政治による児童向け小説を原作としている。
1910年明治43年5月19日にハレー彗星の尾の中を地球が通過した。欧米でも日本でも、巨大彗星の引力によって空気がなくなるなどの憶測が飛び交った。それが原因で、富山のある村で起きた出来事を描いている。1959年には風間杜夫や市原悦子などが出演したドラマも製作された。
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タイヤに使われるチューブを買うことのできる家と貧しい家と、彗星通過の前日に起きるガキ大将に対する少年少女たちの反乱など、そういうところが面白いです。
この映画は特撮映画に分類されます。たしかに、劇中で特撮の表現がありました。引力で人が浮くなど、違和感のないしっかりした特撮です。
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250.河童のクゥと夏休み
2007年公開。監督、脚本:原恵一。木暮正夫の児童文学を原作とする。
東京都内、石に閉じ込められた河童を少年康一が発見して助けた。康一の家族といっしょに暮らし始めた河童の一夏を描く。
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もっと早く観るべきでした。こんなに遅くなったことが悔やまれます。これは名作です。
少年の成長、少女との出会い、社会、何から何までをひとつの作品に落とし込んだその技量に感動です。
前半の楽しい暮らしは、そのあと間違いなく悪いことが起きることを感じさせられて、不安でしかたなかったです。ひたすらハッピーエンドで終わることを祈りました。
犬の死やカラスまで殺し、少年の幼いゆえの暗部も見せつけられたし、何から何まで要素が詰められて重くもある作品です。自分だったら携帯電話のカメラで撮る側にまわるのだろうなという感じで、罪の意識まで背負わされます。たまりません。
何より、東京タワーの下で再会した家族と、それを車の中から眺めている家族の対比がゾクゾクしました。
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251.サウンド・オブ・サンダー
2005年アメリカ。監督:ピーター・ハイアムズ、脚本:トーマス・ディーン・ドネリー、ジョシュア・オッペンハイマー、グレッグ・ポイリア。レイ・ブラッドベリの「雷のような音」を原作とする。
2055年、ランド博士たちはタイムトラベルを実現させた。シカゴの旅行代理店タイムサファリ社のハットンはそれを金儲けの道具にした。恐竜の時代に行き、狩りをするというものであった。あるタイムトラベルが行われてから世界で異常が起きはじめた。それはタイムトラベルの中で過去から何かを持ち帰った、もしくは置いてきたという可能性があった。
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車が減速せずに右左折しているのが気になってしかたありませんでした。
ツッコミを入れたらキリがない作品ですけども、とにかくタイムトラベルが原因で生物の進化が変わり、新しい進化による生物の出現というのがこの作品において楽しむべき部分ですね。
巨大コウモリやトカゲサルですね。それ以外に何も出てこないのが残念ですが。
とにかくツッコミはダメゼッタイ。