2013年4月公開。金田治監督。かつての秘密結社ショッカーが魔法の力でスペースショッカーとして新生した。銀河連邦警察は魔法が暴走しておりその原因が操真晴人/仮面ライダーウィザードにあるとした。二代目宇宙刑事ギャバンが操真晴人を追うこととなる。しかし、ギャバンは晴人を無実と信じて真犯人の捜査を始めた。
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基本的に二代目ギャバン:十文字撃を中心に物語は進みます。あとはゴーカイシルバー:伊狩鎧とイエローバスター:宇佐美ヨーコとウィザード:晴人が脇を固めています。意外なのはキョウリュウジャーがクライマックスで派手に荒れただけでした。お話にはあまり絡んできません。
アイアンマン3を観たすぐ後でこの作品を観ました。すると、どうしても差を感じてしまいます。戦闘の場面は日曜朝8時前後に観る公園や森や採石場であり、観たことのある舞台ばかりで飽き飽きです。
ライダーとスーパー戦隊がなぜか戦うあるいは宇宙刑事がスーパー戦隊を襲うといった流れにも飽き飽きです。
幻夢城がラスボスで本当のラスボスは魔王サイコでした。シャリバンの敵でしたが、TVシリーズでは宇宙刑事だけで魔王サイコを倒していたわけで、それが復活したところで観客の私には危機感がこれぽちもありません。でも、幻夢城を破壊するには地球を犠牲にしなければならないとかほざくんですよ。それも初代ギャバンの一条寺烈が。もしかしてゴーカイジャーVSギャバンのときみたいに今度は誰かが一条寺烈に化けているのかなと思いました。そしたらそんなこともありません。あれだけ我が身を犠牲にしてきた一条寺烈がなんか知らんけど地球を犠牲にしようとか言うわけで、それでこっちが納得するわけもありません。
十文字撃も途中で地球の犠牲は仕方ないのかなと悩んだりしますけど、あれほど一直線に地球を守ってきて急に悩んだりされても意味がわかりません。
きっと、スペースショッカーが強大すぎて最終手段しかないことを表現したいのでしょう。でも、スペースショッカーがそれほどの脅威には見えないのです。いつもどおりに怪人と戦闘員が大勢で暴れているだけですから危機的状況には見えません。
宇宙刑事たちの心情が揺れ動きすぎてうんざりでした。その代わり、晴人やゴーカイシルバーの鎧はひたすら地球のために一直線なのですが。
もはやこの手の映画には限界が来ているように思うのですが。世界の違うスーパーヒーローが何の説明も無しに集うのもすぐには飲み込めません。
とは言いつつ、観てしまうんですよ。過去のスーパーヒーローがどんどん登場するのはどうしても胸熱です。今回は特捜ロボジャンパーソン、世界忍者戦ジライヤ、機動刑事ジバン、特捜エクシードラフト、重甲ビーファイター、ビーファイターカブトの登場ですよ。しかもレンジャーキーですからね。メタルヒーローは私の最も好むスーパーヒーローですから胸熱とかそんなレベルではないです。
ヒーロー大戦はもはや祭りとして観るしかないです。ちゃんとしたまじめな映画として観たらダメです。
さて、本編が終わった後ですが、ウィザードとキョウリュウジャーの映画が夏にあることとキカイダーの映画もあることが予告されます。スタッフロールが終わっても劇場を出ないでください。(161)