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ほぼ毎日19時更新。「映画鑑賞感想」は配信やDVDなど自宅で見た映画、『映画「タイトル」感想』は映画館で観た映画の感想です。稀に旅日記をやっています。

映画『キャビン』を観た感想(ネタバレ)


 2012年初公開、ドリュー・ゴダード監督。クリス・ヘムズワースシガニー・ウィーバーなどが出演。

 一発屋のネタ映画なのかなと思って鑑賞しました。でも、そんなことはなかったです。これは何度も楽しめる映画ですし、ネタバレしても大丈夫じゃないかと思えるのですが。
 アベンジャーズみたいな映画です。動物園というか、マーダーライドショーというか、豪華な見世物小屋です。
 まるで政府が運営しているような巨大な組織による研究施設から、この映画は始まります。てっきり、若者たちが集まるキャンパスもしくは街の一角から始まるのかと思いきや。
 その研究施設が若者たちを監視している場面を一気に見せてしまいます。そういう映画なんだということをすぐに見せてしまいます。
 ところで、5人の若者たちですが、誰が生き残るのかという予想をしはじめるのもすぐのことでしょう。この手のホラー映画でよくあることです。その中でわずかにアジアの血が流れていそうなめっちゃかわいい女の子が重要な役回りをしそうな感じを見せます。もうひとりの女の子は黒髪でありながらまさかの金髪に染めるという死亡フラグを立てますし。デイナというかわいい女の子が、本当にかわいいのですが、生き残ったのでした。
 ガンガンネタバレしていきますよ。
 あとは研究施設による監視下で、若者たちは死地に赴きます。途中のガソリンスタンドのおっさんが何やら赤い液体をつばのようにペッペッと吐き出すのはいったい何だったのでしょうか。このおっさんは単なる道化で、研究施設の罠によって笑わせてくれるだけのタダの頭おかしいおっさんになるのでした。
 そんなこんなで化け物による殺戮ショーの始まりです。アメリカのホラーでよくある森の中の小屋に着いた若者たちはよくあるホラーの流れに乗ります。若者たちが一人ずつ死んでいくのですが、途中から薬物中毒の若者によって流れは急展開を迎えます。舞台が研究施設の中へと移るのです。
 舞台が変わったところで、動物園の始まりです。それはそれは、あらゆる種類の化け物の登場ですよ。
 それで、この若者たちが監視されて殺されていく理由がだんだん見えてきました。神への生贄なんですね。その生贄を順番に予定どおり殺す必要があり、そのために監視する必要がありました。神の怒りをおさえる儀式なのです。その儀式はアメリカ以外でも行われていて、日本では儀式に失敗します。
 マドリードなどでの儀式の失敗ですが、その様子がやけにちゃっちいです。40年前のミニチュアを使った特撮の感じです。製作費30億なのに。わざとなのでしょうか。
 動物園から解き放たれた化け物たちによって凄惨な殺戮が繰り広げられます。これがねえ、はっきり言って楽しい場面となってしまいますよ。死亡フラグをぽっきり折った薬物中毒男によって儀式はついに失敗、かわいい女の子とともに人類の今後を決めてしまいます。
 人類の最期です。
 いやー、まいった。この若者2人によって我々の運命が決められてしまうとは。人類を終わらせて、新しい種族に地球を譲るのでした。
 というわけで、化け物祭りとなったわけで、この内容を明らかにしても大丈夫だとは思うのですが。何度でも楽しめる映画に仕上がっています。(148)