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ほぼ毎日19時更新。「映画鑑賞感想」は配信やDVDなど自宅で見た映画、『映画「タイトル」感想』は映画館で観た映画の感想です。稀に旅日記をやっています。

映画『リンカーン/秘密の書』(3D吹替)を観た感想


あらすじ:開拓農民の家に生まれ育ったリンカーン(ベンジャミン・ウォーカー)は、最愛の母を死にいたらしめた地元の名士、ジャック・バーツ(マートン・ソーカス)を少年時代から憎んでいた。だが富豪の青年ヘンリー・スタージス(ドミニク・クーパー)から、バーツが強大な権力を持つヴァンパイアであることを教えられ、リンカーンは驚愕する。ヘンリーは、ヴァンパイアたちがいかにアメリカ社会に溶け込んでいるかを話し、「彼らを殺すハンターにならないか」とリンカーンに持ちかける。復讐の決意を新たにしたリンカーンは、少年時代から使い慣れた斧をハンターの武器として選択。ヘンリーの下でトレーニングを積み、戦いのテクニックを身につけていく。1837年、ハンターとして独り立ちしたリンカーンは、イリノイ州スプリングフィールドに移住。昼間はジョシュア・スピード(ジミ・シンプソン)の雑貨店に勤めながら、夜ごと“狩り”をする生活を始める。その二重生活の中で、メアリー(メアリー・エリザベス・ウィンステッド)と恋に落ちるリンカーン。さらに幼なじみのウィル(アンソニー・マッキー)と再会して友情を温め直し、やがてリンカーンはメアリーと結婚する。ヴァンパイアの首領アダム(ルーファス・シーウェル)は、腹心のヴァドマ(エリン・ワッソン)の報告から、リンカーンがバーツを殺したことを知り、ウィルを囮に使い、自身のプランテーションリンカーンをおびき寄せる。そこでリンカーンは、奴隷たちがヴァンパイアの食事として供される光景を目撃、斧一本でウィルを救い出すが、ヴァンパイアを滅ぼすには彼らの食料供給の隠れ蓑になっている奴隷制度を廃止しなければならないと考える。リンカーンは、奴隷解放運動の推進役として政治家の道を歩み出し、やがて大統領に就任、斧を封印してホワイトハウスの住人となる。ほどなくして、南北戦争が勃発、南軍の影にヴァンパイアの存在を感じたリンカーンは、北軍の勝利の日まで戦い抜こうと決意するのだった。

 これは原作があるのですね。「ヴァンパイアハンターリンカーン」というタイトルで出ているようです。
 アクションは良かったけど、お話がよろしくないです。
 ヴァンパイアの中には姿を消す者もいて、その行方を探すため埃でみつけようとします。3Dならではのアクションの見せ方でした。アクションは高く評価したいです。
 そのアクションですが、馬上での決闘です。母の仇を追うのですが、馬の大群の上で飛び跳ねるリンカーンとジャックの姿が良いです。
 リンカーンの武器が斧であるのも評価すべきですよ。無駄に銃を撃たせるような下手なアクションがないですから。韓国映画の影響でも受けたのでしょうか。
 スピードというキャラも良いです。架空の人物です。若いリンカーンを雇い、その後大統領になったあともリンカーンのお財布係として働くあたりが泣かせます。リンカーンと結婚したメアリーのことをやや好きだったようでもありますし。彼はゲティスバーグへ大量の銀兵器を運ぶ列車の存在をアダムたちに教えます。裏切ったと見せかけるのです。ヘンリーがそれにハマってリンカーンに「スピードは裏切っているから気をつけろ」と言いますが。でも、リンカーンは信じているのです。何せ、スピードの策でしたからね。スピードは良い人ですよ。
 ただ、お話がですね、やたらと急ぐものでした。急いでいるからこそ、飽きない展開ですが。しかし、急すぎる展開なのです。ぶつ切りが続く感じです。
 ヴァンパイアの設定についても、日焼け止めがあれば日中に外を歩くことができたり、姿を消すとかめちゃくちゃ強いわりに死ぬときは簡単だったり、ちぐはぐです。
 さて、リンカーンの映画ですから、ラストが気になるところですね。
 リンカーン大統領は妻と演劇を観に行き、劇場で暗殺されますね。
 作中では、馬車で演劇を観に行くため出発したところで、お話が現代へと飛びます。ヘンリーがリンカーンに声をかけたように、また別の男性に声をかけるところで映画は終わります。
 暗殺の場面を描いて、続編につなげるのではないかという恐れがありましたが、杞憂でした。
 アクションは良いですので、観て損なことはないかなと思うのですが。