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ほぼ毎日19時更新。「映画鑑賞感想」は配信やDVDなど自宅で見た映画、『映画「タイトル」感想』は映画館で観た映画の感想です。稀に旅日記をやっています。

映画『ひみつのアッコちゃん』を観てきた感想(ネタバレ)


あらすじ:大切にしていた鏡を割ってしまった10歳小学生加賀美あつこの前に鏡の精(香川照之)から魔法のコンパクトをもらう。
 魔法のコンパクトはなりたいものなら何でも変身させてくれるものだ。ただし、魔法のことを知られたら二度と使えなくなる。
 オトナのあつこ(綾瀬はるか)になったアッコは偶然株式会社赤塚という伝統ある化粧品会社のエリート社員、早瀬尚人(岡田将生)にスカウトされて同じ会社でアルバイトすることになった。だがアッコは働いた経験ゼロ。仕事も失敗続きで、青山先輩(吹石一恵)からもにらまれる毎日だ。しかし尚人だけはアッコの驚くようなアイデアを面白がり、いつもアッコの味方でいてくれた。尚人は経営不振に陥った赤塚を立て直そうとがんばる。そんな中、会社に世の中を騒がす大きなトラブルが発生した。ゴールド興業という会社社長(鹿賀丈史)と赤塚の熱海専務(谷原章介)が赤塚を乗っ取ろうとしたための事件だった。アッコと尚人はゴールド興業と熱海専務たちの陰謀に立ち向かう。

 結論から先に言うと、前半は良かったのですが結末がよろしくないです。
 話の運びが前半はスムーズです。それが後半もたもたしはじめるのも気になるところでした。それよりも。
 早瀬尚人は体温などで色の変化するリップグロスを開発しようとしています。なんと、その開発に某超大国が目をつけたというのです。それがクライマックスで明かされます。しかし、そんなことを知らない早瀬たちは新製品のためにがんばります。その技術がほかの国に渡ればまずいので超大国は赤塚の工場を爆破しようとして、アッコがそれを防ぎます。
 そういう終わり方でした。
 こんな結末は、はっきり言って子供だましではありませんか。アッコは劇中で「子供扱いしないで!」と怒るのですが、この映画が観客を子供扱いしています。
 映画は子供と大人の違いをテーマにしていますが、何しろこの結末ですから。
 しかも、超大国の手先として動いていたゴールド興業社長と熱海専務が、爆破を阻止されたあとどうなったのかいっさい出てきませんし。
 ゴールド興業が赤塚の株の多くを保有することによって株主総会での議決権を握ろうとしました。取締役会をゴールド興業で占めようとしますが、アッコたちによって株主総会で却下されます。その株主総会の結末が感動的に終わったのに、そのあとの爆弾騒ぎですから。
 映画を株主総会で終わらせてしまえばよかったのです。

 綾瀬はるかはじめ、役者陣の演技が良いです。小学生のアッコが変身した姿を役者陣が演じますからね。
 赤塚前社長役の大杉漣が特に良いです。思いきり笑わせてくれましたから。
 綾瀬はるかも本当にかわいいですからね。
 化粧をかなりがんばったのでしょう。惚れます。もともと好きですけど。衣装もかわいいですし。
 それにしても香川照之は映画に出すぎでしょう。邦画は役者が固定されているような気がしますが。
 劇場は女性客しかいませんでしたので、男性はご注意ください。