あらすじ:ならず者たちが集まる石油採掘現場。オットウェイ(リ―アム・ニーソン)は、野獣の攻撃から作業員たちを守るために雇われた射撃の名手である。最愛の妻が去った後、彼は流れるようにこの場所にたどり着いた。
ある晩、オットウェイは、休暇で家族の元へ帰る作業員たちと共に飛行機に乗り込む。しかしその飛行機は凄まじい嵐に遭い、アラスカの山中に墜落してしまう。彼が放り出されたのは、激しい吹雪が荒れ狂い、大地の全てが深い雪に覆われた、想像を絶する極寒の地だった。
目覚めたオットウェイが見つけたのはバラバラになった機体と、ディアス(フランク・グリロ)、タルゲット(ダーモット・マローニー)、ヘンリック(ダラス・ロバーツ)、フラナリー(ジョー・アンダーソン)、バーク(ノンソー・アノジー)、ウェンデル(ジェームズ・バッジ・デール)らの生存者たち。残された少ない道具で火を起こしわずかな暖をとる彼らだが、すぐに、自分たちをじっと見つめる、暗闇に光るいくつもの眼に気付く。そこは野生のオオカミたちの縄張りだったのだ。オオカミの習性をよく知るオットウェイは、望みの薄い救助を待つよりも、この場所から移動することを提案する。生存者たちは確かな方角も定まらない中、生き残りをかけて南を目指す。
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なかなかショックの強い映画でした。
グロいのが苦手な方は観るのをやめておきましょう。でも、面白いからがんばって見てほしいです。
この映画はほとんどホラーです。
狼がめちゃくちゃ怖いし、いきなり襲われるし、7人の生存者がひとり、またひとりと殺されていくし。
音楽とか効果音で脅かすことはなくて、旅客機の墜落による衝撃音以外は狼の吠える声で驚かされます。驚くというより緊張感が張りつめます。
とにかく観ているこっちに緊張させる映画ですよ。
オットウェイは妻を病気で亡くしていました。途中でそれがわかるのですが、その妻が「恐れないで」と氷原にいるオットウェイを励まします。
その励ましは、まず間違いなく死ぬような雪原でしかも狼の群れに囲まれていますから、無茶ぶりにしか聞こえませんけどね。
その励ましすら恐怖の対象ですよ。
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さて、7人の死に方なんですが。
7人の死に方と言っている時点で、全員死ぬということを知ってもらおうと思います。
最初の2人は狼の群れに襲われて死亡です。2人連続でそういう死に方だったので、そのあとも狼に襲われていくのかなと思いきやあとはいろいろな死に方をしていきます。
木から落ちたり、逃げることを諦めて座りこんだり、溺死とか。
何より、オットウェイの死に方がもう衝撃的です。たぶん狼と戦って死ぬのかなと思ったら、本気で戦うんですからね。
本当にやめてほしいですね。
墜落で死んだ仲間たちの財布を集めて、彼らの残された家族に渡そうとします。だから、最後は誰か生き残ると思わせておいてこの結果ですよ。
とはいえ、生き残る可能性がない状況がずっと続きますからね。
オットウェイが空を仰いで「神よ、信じてやるから奇跡を起こしてみろよ」と言います。お、ここで救助隊の登場かなと思わせておいて、狼との死闘ですよ。
こんなふうに、全員が死ぬというのはホラー以外では珍しいのではないでしょうか。
この映画もホラーと言ってもいいと思いますけどね。
そんじゃそこらのホラーよりずっとホラーのこの映画はおすすめです。