あらすじ:警視庁公安部外事課を主舞台に国際テロリズムとの戦いをリアルに描き、2009年にNHKで放送されて人気を博したサスペンスドラマを映画化。11年、震災で混乱する日本にウランが持ち込まれたという情報が米CIAからもたらされる。かつて警視庁公安部外事4課ウラ作業班主任を務めていた住本健司は、現在は外事課から外され、内閣情報調査室に所属していたが、事件を追うため外事課に復帰。住本と外事4課のメンバーは、テロリストと交流があると疑われている企業・奥田交易の社長夫人を“協力者”に仕立て上げようと動き始める。しかしその矢先、住本が何者かに刺されてしまう。
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結論から言えば、面白かったです。
ドラマはまったく観ていません。しかし、物語でわからないところはありませんし、楽しめました。
もともとはNHKの連続ドラマなんですね。映画だけでもわかるようになっていますが、人間関係の補完はドラマも観る必要があります。
さて、外事警察ですが、けっこうしょぼいですな。ドラマだからもっと大活躍するのかと思いきや韓国に裏をかかれて大失態です。重要参考人を殺されてしまったり。
作中では、核兵器が日本国内で作られようとしていてそれを止めなければならないのですが。その部品を結局は奪われてしまったり。
そういうところがあまりにもリアルすぎて、ちょっと悲しかったです。ドラマなんだから、ウソでもいいから活躍してくれよ、と。
核兵器を作り出そうとした科学者が出てきます。住本が科学者に協力させようと「娘が生きています」と言います。劇中の果織が科学者の娘ぽいんですけど、結果的に本当に娘なのかどうかわからないままで終わりますけど、そのあたりの騙し合いも面白いところです。
それに、この科学者のセリフが良いです。
「理解できるはずもない」
世界中の人々が分かり合えることなんてありえないということです。いいですね、こういう後ろ向きな感じが。外事警察の前日に映画館で観た「ファイナルジャッジメント」と「ソウルサーファー」とは全然ちがう後ろ向きですよ。
話の通じる相手ばかりじゃないんですよ。世の中なんて。
後ろ向きでもいいじゃない、誰もがわかりあえるわけないじゃない。
外事課ですか。存在はするのですね。日本を守るためにもっと努力していただきたいです。