やくもとうずしおをがっつりと

ほぼ毎日19時更新。「映画鑑賞感想」は配信やDVDなど自宅で見た映画、『映画「タイトル」感想』は映画館で観た映画の感想です。稀に旅日記をやっています。

映画「パーフェクト・センス」を観てきた感想(ネタバレ)


ネタバレも含むあらすじ:感染症研究者のスーザン(エヴァグリーン)と彼女の自宅の近所にあるレストランでシェフとして働くマイケル(ユアンマクレガー)。世間では、五感のうちのひとつである臭いが失われる病気が爆発的に広がっていた。たばこの貸し借りで出会ったスーザンとマイケルは、激変する世界の中で次第に引かれあっていく。スーザンの研究も空しく、今度は味覚を失う病気が人類全体に蔓延した。マイケルは客が来なくなったレストランで、再び客が戻ることを信じて食感を楽しむことができるメニューの開発に努めた。その甲斐があって客足は戻る。しかし、今度は怒りが沸き上がると同時に人類は聴覚を失う。そのとき、マイケルはスーザンに対して怒りのあまり醜悪な言葉を投げた。スーザンとマイケルは離れてしまう。その上、社会は混乱の絶頂を迎えた。そして、最後に人類は幸福感とともに視覚を失った。闇に閉ざされる直前でマイケルとスーザンはお互いを求めて再会した。抱き合った瞬間、人類は闇に包まれた。

 基本的に、病気の原因はわからないまま映画が終わります。そして、おそらく人類は終末を迎えてしまうこととなります。しかし、視覚を失う直前に人類は幸福感もいっしょに持ちます。最高であり、最低であるような状況です。
 感想としては、まず、エヴァグリーンってきれいですね。あと、ユアンマクレガーは40歳ですが、年齢不詳に見えます。もっと若く見えるけど40歳だと聞くと納得します。
 以前、ブラインドネスという映画がありました。ブラインドネスでは、人類が視覚のみを失うというものです。その映画と比べてしまうことになりますが、パーフェクトセンスはお話が散乱しています。二人がベタベタして離れてくっつくだけで、だからどうしたの、という感じですし。失われていく臭覚、聴覚、視覚、味覚なども段階的に失われていって、ただ単に失われる、それだけの内容なのです。「あ、なくなったねー」という感じです。
 こういうとき自分だったらどうする?という感じで鑑賞するはずの映画だと思うのですよ。大切な人のために何ができる?という話になるはずなんですが、全然自分に置き換えることができませんでした。
 ずっと、観ているだけでした。
 二人の周りの小さな世界だけでお話は進んでいきます。人類全体の大問題という感じは伝わってこないし、感染症研究者という職業に就いているはずのスーザンの存在意義はいまいち伝わってこないです。マイケルのほうはシェフとして臭覚と味覚を失った人類にどんな飯を提供できるかがんばっていたのですが。
 聴覚を失っているのに車を運転するスーザンもどうかと思いますけど。
 いまいちの映画でした。