やくもとうずしおをがっつりと

ほぼ毎日19時更新。「映画鑑賞感想」は配信やDVDなど自宅で見た映画、『映画「タイトル」感想』は映画館で観た映画の感想です。稀に旅日記をやっています。

映画「ダーク・フェアリー」を観た感想

http://darkfairy.jp/
あらすじ:ロードアイランド州プロヴィデンスの郊外。建築家のアレックスは、助手でもある若き恋人キムと共に、歴史あるビクトリア調の古い屋敷の修復に取り組んでいた。彼はロサンゼルスで別れた妻と暮らす一人娘サリーを呼び寄せ、屋敷で一緒に暮らすことにする。サリーは両親の離婚で心を閉ざし、妻が手を焼いて手放したのだった。キムはそんなサリーに優しく接し、彼女の傷をいやそうとする。だが、その屋敷の地下室には幼い子供を襲って歯を喰う、太古からの魔物たちが封印されていた。やがて禁断の扉の封印は解かれ、暗闇の奥からおびただしい数の邪悪な群れがサリーを狙って迫り来る。絶体絶命のサリーを、キムは命がけで守ろうとするが…。(本サイトより。)
 2月1日映画の日は「宇宙人ポール」と「J・エドガー」とこの映画を観ました。宇宙人ポールは全世界が大絶賛する間違いない映画ですね。J・エドガーはあのイーストウッド監督作品ですね。ところが、私の場合、2月1日で一番面白かったのがこの映画でした。ごめんなさい。
 でもね、この映画だってね、ギレルモ・デル・トロが製作と脚本をやってるんですよ。この映画も間違いないですよ。
 舞台となるお屋敷の造形が良いです。部屋の配置、地下室、動く本棚などなど。飾られている絵画や室内のデザインも映像美としてたいへん良いです。闇の妖精がサリーを付け回すのに絶好のロケーションなのです。天井に柱があって、そこを妖精がひそひそと動き回るわけで。妖精の造形もまた良いです。派手すぎず地味すぎないちょうどいいデザインです。こういうところがやっぱりギレルモデルトロの腕なんじゃないですか? 
 それ以外は、妖精がサリーを襲うところ、立ち向かうサリー、じわじわサリーを精神的に包囲していく過程もまた見どころです。ホラーみたいに突然出てきて驚かせるという場面はありませんし、良い感じのあっさりした恐怖を味わえる作品です。
 さて、キムがサリーの妖精話を信じたところからちょっとイライラしました。さっさとサリーを連れて屋敷から逃げてしまえばいいのに、と思ったのですが。なかなかそうしないんですよ。これと言った理由もないのに屋敷を出ないところにカチンときました。
 そんなダークフェアリーはなかなかの穴場だと思います。ホラーというよりもファンタジーぽいし、グロくないし、それほど怖くないので苦手な人でも楽しめるのではないでしょうか。