ヒアアフターを観てきた

ヒア アフター　ブルーレイ＆ＤＶＤセット(2枚組)【初回限定生産】 [Blu-ray]

映画館でヒアアフターを観てきました。
「ヒアアフター」とは、英語で「来世」という意味だそうです。
監督はクリントイーストウッドということで、まずがっかりすることはないんだろうな、と思いました。予告を観た感じでは、やっぱり泣かせにくるんだろうなとも思いました。泣く用意はできていました。グラントリノやミリオンダラーベイビーで号泣させられていましたから。インビクタスでも少し泣いたかな。
さて、霊視ができる主人公と、臨死体験をしたヒロイン、大切な家族を失った人々、そんな彼らの不思議なお話なのですが。こんなものを題材にして、イーストウッドじいさんはおかしくなっちまったのか、とちょっと心配しましたけど。基本的に、辛い目に遭った人々を救うという、グラントリノやミリオンダラーベイビーなどで悲しませた分を観客に償おうとしている、そんなお話でもあるのかなと思ったりしました。
いつもどおりの悪〜い人たちがほとんどというかほんの一瞬くらいしか出てこなくて、私は途中から、これは、感動の幸せの最高に泣けてしまうエンディングが来るかもしれないとものすごく期待しましたよ。
そしたら、なんか知らんけど、ヒロインと主人公が……突然、え？って感じになりましてね。あれ、そういうふうになる伏線とかあったっけ？？？？　と、ハテナマークが頭の中に大量に浮かびました。というわけで、まったく泣いていません。え？　え？　え？　どうして、なぜ、あれ、あれ、という感じなのですが。
主役級は3人出てきますが、そのうちのひとり、少年ですが、彼はちょっとなあ、内気な上に、少年ゆえの勝手な行動が過ぎるのですが、その先の成長とか周りの人々との間にできた溝を埋めないまま終わったところはがっかりです。まあ、でも、少年は最後、電話しました。あの電話は良かったよ！
　成長だね！
主人公は、ようやく安心できる相手を見つけることができたってことですか。触れあえる相手を見つけたってことですか。でも、そこへ至る道のりが急だったようにも思えます。
名監督の作品ということで過大な期待をしていきましたが、期待しすぎた私も悪かったんです。そうなんですよ、きっと。でもね、一応、私もクリントイーストウッドの作品すべてを諸手を挙げて称賛する気はないです。バードとかつまんなかったし、ミスティックリバーもいまいちといえばいまいち、悪いものは悪いと思います。
というわけで、重要な登場人物3人が交わるまではまあまあ、それなりに観れる作品になっていたのではないでしょうか。名監督の次に過大な期待をしようと思います。こっちだって、いいものが観たいんだよ！