やくもとうずしおをがっつりと

ほぼ毎日19時更新。「映画鑑賞感想」は配信やDVDなど自宅で見た映画、『映画「タイトル」感想』は映画館で観た映画の感想です。稀に旅日記をやっています。

秋田へ行ってきました

玉川温泉へやってきました。

 pH1.05の強酸性、水温98度というとんでもねえ水が毎分9000リットル湧出しています。下流では江戸時代から田畑を枯らして魚を殺してきたので玉川毒水と呼ばれて恐れられてきたこちらは、1930年以降弱酸化のためにいろいろやってきました。それらもなかなか苦労していて、1990年にようやく問題のない中和をできるようになったとのことです。一方で、湧き出す量が国内最大級でとんでもねえ酸性なので湯治場としてはかなり優秀です。毎分9000リットルがどれくらいすごいのかというと、別府の源泉すべてを合わせると2000か所ありまして、その湧出量合計が87000リットルなので、玉川温泉はたったひとつの源泉で別府の10%に相当するということです。

 というわけで、傷だらけの足で入浴してみました。迷わずに源泉100%水温38度の湯船に浸かりました。はっきり申し上げまして、痛いです。足がヒリヒリします。入浴は5分までということですが、15分耐えてみました。かなり痛いです。そして、湯が目に入らないように気を付けなければいけません。よくある温泉ならバッシャンバッシャンと暴れても怒られるだけですけど、ここは眼をやられます。

 温泉は疲れを取るものだとお考えの皆さんはその考えを改めてください。入浴したらドッと疲れる温泉も世の中には数多くあるのですよ。

 温泉の手すりはステンレス製が多いですが、こちらの手すりは塩ビパイプでした。金属だと溶けてしまいますからね。

 最高の入浴体験でした。

↑角館でラーメン。

↑なかなか煽ってくるやん?

↑スープを飲んだあとに撮った写真じゃないですよ。結果として、私は味オンチということです。

田沢湖線刺巻駅で乗り降り。

田沢湖線神代駅で乗り降り。

田沢湖線生田駅で乗り降り。

田沢湖線羽後長野駅で乗り降り。4両編成の電車が来たからびっくりしちゃいました。

鑓見内駅で乗り降り。読めません。

鶯野駅で乗り降り。

鶯野駅から羽後長野駅まで帰りは羽後交通のお世話になりました。

大曲駅前でホルモン。

 秋田県でした。

映画「ヘルドッグス」鑑賞感想

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2022年9月公開

監督、脚本:原田眞人

原作:深町秋生

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あらすじ:愛していた女子高生が殺された事件を防げなかったと自戒して闇に堕ちた元警官は兼高昭吾へと名前を改めた。罪を問わない代わりに暴力団へ強制的に潜入させられた彼は、サイコパスのような男:室岡と組み、やがて組織のトップ十朱に接触する。ふたりは十朱のボディガードとなり、送り込まれる刺客を次々と排除していく。

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 原作未読です。

 松岡茉優が演じている吉佐のキャラが一番ぶっ飛んでると思いました。世界で数少ない象牙ビジネスをやっているこの組織をめちゃくちゃ恨んでいるから、警察の犬として潜入しているのです。元動物愛護団体みたいなことを言っていました。なんやこいつ、室岡よりイッちゃってるやん。

 さて、今作で最も注目する点はセリフを聴き取ることができるのか、です。何しろ原田眞人監督ですから。映画「関ケ原」で聞き取れないセリフがかなり多かったですから。結果として、今作はわずかに聞き取りづらい部分はありますが、概ね問題ありません。

 この組織は、警察が潜入捜査官を送り込むほど凶悪なのでしょうけど、何がどういうふうに凶悪なのか、説明のみだったのでよくわかりません。実際に何かやっているところを見せてくれたらよかったのですが。十朱が言っていた「暴力団がやる闇営業って何だろうね」のあたりも、あれ? この組織は良い組織なのでは? と思えてきます。鼻のないおっさんはだいぶ悪いやつかもしれませんね。

 ヤクザ映画でしたが、これまでのフィクションで見てきたヤクザとは一線を画す存在でした。大統領のSPかよっていうくらいの凄腕が十朱を守りますし、車も防弾、事務所の警備も行き届いている、ボディガードの選び方などなどそれなりの政府がやっていそうです。はっきり言ってかっこいいと思いました。MIYAVIだからかな?

映画「グッバイ・クルエル・ワールド」鑑賞感想

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2022年9月公開

監督:大森立嗣

脚本:高田亮

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あらすじ:暴力団の資金を洗浄しているラブホテルの一室へ覆面の強盗4人が押し入った。拳銃で脅して8000万ほどの金を奪って逃走した。金を奪われた暴力団は以前からこづかいを渡していた刑事を使って4人組を追った。暴力団の流した嘘の情報と、強盗の仲間割れや更なる欲も相まって、クズどうしの殺し合いが始まる。

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 終盤のガソリンスタンドを襲う場面で何がなんだかわからなくなりました。西島秀俊がいつどこでどうやって三浦友和の手下3人と合流して強盗することになったんですかね。

 前半は良かったけど、後半はお話がぐだぐだになっていませんかね。

 いろいろ盛りすぎなのかもしれません。日本の暴力団対策がもたらした弊害を語りたいのか、ボニーとクライドみたいなイカれた男女を見せたいのか、何をやりたいのか絞ったほうがいいでしょう。西島秀俊の過去を掘り下げすぎたのでしょうかね。

 音楽と車で無意味にかっこつけうようとしているのがダサいと思います。

 それにしても西島秀俊斎藤工がクズコンビを結成してますから、そちらに注目です。

映画「海上48hours -悪夢のバカンス-」鑑賞感想(ネタバレ)

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2022年7月日本公開

監督:ジェームズ・ナン

脚本:ニック・ソルトリーズ

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あらすじ:バカンスでメキシコのビーチへやってきた陽キャの5人(ただしひとりはまじめな女の子)は酔った勢いで水上バイクを盗んで沖合へ走った。事故を起こして走行不能になり、しかもひとりが重傷を負った。携帯電話の電波も圏外だ。血が海に流れ出しているので当然サメが寄ってくる。付き合っていた男はまさかの4股だったことも判明する。果たして彼らは岸へ戻ることができるのか。

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 みんなの大好きなサメ映画がやってまいりました。

 しかも今回はみんなの大嫌いな陽キャがサメの犠牲になります。ありがとうございます。この度の陽キャはなかなかの悪党です。岸壁につながれている水上バイクに乗るため、鍵のかかった小屋を破壊して水上バイクのキーを盗みます。ひとりだけまじめな子は4人の悪党に付き合うしかなく、いっしょに沖合へ出てしまうのでした。

 まじめな子が生き残るのは間違いないと考えるでしょうが、最終的には4人が犠牲になってまじめな子が生き残るのでした。

 まじめ以外の4人のキャラが、ちょっとだけマシな黒人、4股の白人はアメフトやってる、重傷を負ったやつはキャラ不明、ブロンドの美女はクズという王道です。

 そして、本作のサメがどんなやつかというと体長5mくらいの普通のホオジロザメなんですが、途中までは傷ついた奴だけを襲うおとなしい子でした。ここまでだったら稲中卓球部の「そこに人間がいたから」という普通のサメです。ところが、途中からキャラが変わって無傷の奴を襲ったりボートごと襲ったり、無茶しやがります。海に出る前に両足を食われたという男が出てくるので一応予防線みたいな伏線は張られているんですがね。

 結論としましてはあまり面白くないので観なくていいと思います。邦題の48hoursは嘘じゃないですか。24~30時間ほどでまじめな子は岸に戻りましたよ。

映画「ビースト」鑑賞感想

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2022年9月日本公開

監督:バルタザール・コルマウクル

原案:ジェイミー・プリマク・サリバン

脚本:ライアン・イングル

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あらすじ:亡くなった母の故郷である南アフリカにやってきた父ネイトと娘メアとノラの二人はマーティンの案内で自然の中に生息する動物を見学していく。その途上で、ライオンに襲われて全滅した村が見つかった。直後に彼らもそのライオンに襲われる。彼らは無事に逃れられるのか。

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 94分間ライオンから逃げるだけの映画です。そんな内容で94分興味が持続するのかという問題ですが、ギリギリなんとかなりました。

 猫科というのは、他の動物と違って手足が上下方向だけではなく左右にも動くので、パワーだけなら熊に負けますが技という面を考慮すれば地上最強なんじゃないかと思うわけですよ。

 アフリカの現地民はライオンを見たことがなくて、なぜなら見たら死ぬからだという話があります。

 というわけで、そんなライオンに襲われたごく普通の男と幼い娘ふたりが無事でいられるのかという話でございます。

 けっこうグロいし、ライオンさんがかわいそうですし、目を背けずにはいられない作品でした。最後の父とライオンの決戦は、正直申し上げて甘噛みでもしてるのかなと思いましたが。

映画「なまず」鑑賞感想

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2022年7月日本公開

監督:イ・オクソプ

脚本:イ・オクソプ、ク・ギョファン

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あらすじ:ソウル郊外の病院でセックスしている真っ最中をレントゲン撮影したものが流出した。それを自分だと誤解した看護師のユニョンと恋人のソンウォンだったが、イ副院長も彼らが写真の主だと決めつけていた。一方で、全国各地で謎の穴が出現し、無職だったソンウォンは穴埋め作業の仕事に就くことができた。そんな彼らの日常だ。

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 信じるか信じないかはあなた次第です。

 なまず視点で愚かな人間たちの日常を見学する作品となっております。

 犯人はあいつなのか、本当にそうなのか、信じるか信じないか、そういう物語です。少しくらいは信じてあげてもいいじゃないのよ、というわけでした。

映画「神々の山嶺」鑑賞感想

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2022年7月日本公開

監督:パトリック・インバート

脚本:マガリ・プゾル、パトリック・インバート、ジャン=シャルル・オストレロ

原作:(作)夢枕獏、(画)谷口ジロー

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あらすじ:エベレスト初登頂の記録は1953年だが、1924年に英国のジョージ・マロリーがエベレストで消息を絶っているため彼は初登頂した後で遭難したのではないかという伝説もあった。風景写真家の深町誠は取材のために訪れていたカトマンズで伝説の登山家羽生丈二を目撃した。現地の男から古いカメラを奪っているところだった。ジョージ・マロリーが登山の記録を残すために所持していたカメラのようだった。すぐに行方を見失った深町だったが、出版社と交渉して羽生丈二の行方とジョージ・マロリーの謎を追う記事を書くことになった。羽生の関係者と会って行方を追いつつ、登山のための訓練を続けていくうちに羽生が前人未踏のルートでエベレスト登頂を目指している可能性が浮上した。そこで深町はネパールへ飛ぶ決意をする。果たして、羽生は見つかるのか。ジョージ・マロリーの謎は解明されるのか。

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 標高8848m、ジェット機が飛ぶ高度1万mに届きそうな高さです。

 エベレストよりも登頂が困難で多くの死者を出している山は欧州や日本にもありまして、高山の登頂がどれほど困難で過酷で危険なものなのか、94分でよく理解できる作品になっています。

 登山家、作中では山屋と呼ばれている彼らがなぜ登頂を目指すのか、注目を集めたいというのもありますが、違うんですね。登頂したという証拠を残すのもたいへんですけれど、それよりも登頂そのものに憑りつかれている狂った奴らをしっかり見せてくれるのが本作です。

 ジョージ・マロリーの謎なんかどうでもよくなってきます。

 途中でわずかにホラー演出もありますのでご注意ください。山は恐いよ!