やくもとうずしおをがっつりと

ほぼ毎日19時更新。「映画鑑賞感想」は配信やDVDなど自宅で見た映画、『映画「タイトル」感想』は映画館で観た映画の感想です。稀に旅日記をやっています。

映画「JUNK HEAD」鑑賞感想

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2021年3月公開

監督、編集、原案、キャラクターデザイン、撮影、照明:堀貴秀

音楽:堀貴秀、近藤芳樹

製作:YAMIKEN

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あらすじ:永遠に近い命を得た人間。一方で、労働力として開発した人口生命体マリガンは人間に抵抗して地下世界に潜った。それから1600年、生殖機能を失って存亡の危機に陥った人類はマリガンを調査して生殖機能のヒントを得ようとした。そのために地下世界へ一人の人間が派遣されたのだが……。

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 シャケナツミソス。

 初っ端からマジですごいやつです。

 これを全部一人で作ったなんてとても信じられません。一応、途中から新たに2人が加わったようですが、にしてもたった3人で何ができるというのでしょうか。

 この映像美、ぜひご覧ください。

 映画というよりは芸術なのかなと思います。これをスタジオライカみたいなところが作ったのだとしたらややがっかりは否めません。そうですよね? 一人で作ったからこそすごいのかなと思うのですが、いかがでしょうか。

 ただ、笑えるところは笑えます。舐めてたあいつが実はすごいやつ、ナーメテーターだったりしますし、「さすが職長」は噴くしかありません。

 あと、作った人工生命体に反乱を起こされる人類ってのは本当に雑魚でございます。自分の作ったものも御せずして何が科学技術か。技術が甘いんですよ。

 天丼ギャグがちょっと鼻につくところもあります。アクションでやたらとスローを使いたがりますし。マリガンの造形や地下世界に既視感があるのも否めません。小学生が喜びそうなおちんちんにつきましては、申し訳ないけど笑いました。

 あと、セリフが天龍源一郎さんに聴こえなくもないです。声の担当は堀貴秀さんだけではなくて、2人の女性が加わっています。

 かなりすごいものを観たという満足感はめちゃくちゃありますけどね。

 3部作ということで、続編の製作が為されますように本心から祈っております。

映画鑑賞感想/プロディッジー/Fist of the north star 北斗の拳/自殺サークル

プロディッジー

2019年 監督:ニコラス・マッカーシー

 どうしてもわからない部分があったので3回見直しました。アメリカのド田舎の殺人鬼が同じくアメリカの少年に転生するという物語なのですが、少年がハンガリーのごく一部で使われる方言を話します。それはなぜなのかということで見直しました。結局わかりませんでした。2019年といえば奇しくもブライトバーンという残虐な少年を描いた映画がありましたが、それよりも生まれ変わりネタは70年代に多かったらしいですね。

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Fist of the north star 北斗の拳

1995年 監督:トニー・ランデル

 公開当時から酷評されていた実写版を見てしまいました。なるほどなあ。これはたいへんです。多くの方が感想で「俺はもう死んでいる」と書いていますが、これを見てしまうとだめですね。ユリアが鷲尾いさ子なのは驚きです。鷲尾いさ子の「ケンシロウ」の発音がちゃんと英語のそれでした。それも含めて噴くしかありません。

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自殺サークル

2002年 監督:園子温

 初期の作品だけどいつもの監督でした。俳優がめちゃくちゃ豪華ですね。豪華というよりもこんな役者を使うこともあったんだなあという印象です。菊地美香が出ていたりもしますがデカレンの2年前です。

 エンディングのスタッフロールでJR東日本の社名がなかったですけど、新宿駅の場面はどうやって撮ったのでしょうか。

映画鑑賞感想/セブン・ウィッシュ/電人ザボーガー/大怪獣ガッパ

セブン・ウィッシュ

2017年 監督:ジョン・R・レオネッティ

 腐ってしまえとは言わんやろう……。なかなか面白いお嬢さんですね。アメリカだとよく言ったりするのでしょうかね。最後の最後は、どうせお前も同じなんだろう、ほらやっぱりなという終わり方でした。ありがとうございました。

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電人ザボーガー

2011年 監督:井口昇

 大門がお地蔵さんの頭部を蹴り飛ばしました。いっさいツッコミが入っていませんでしたが、これはだめだろ。刑事が大門の力を試すために銃撃したのもかなりだめです。だけど、この手の作品としては概ねちゃんとしたものだと思います。第1部と第2部に分かれていますので第2部までしっかりとご覧ください。

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大怪獣ガッパ

1967年 監督:野口晴康

 びっくりしたなあもう。このギャグが流行ったのはこんなに昔だったのですか。

 1967年は怪獣映画が大量に生産された年ですね。ガッパはなんと日活唯一の怪獣映画です。諸々の設定が衝撃的です。地球が誕生する前からガッパは存在していて、海が塩辛いのはガッパの体内にある蓄電器官の塩基元素が溶け出したからだそうです。地震の揺れによって倒れそうで倒れないトーテムポールをぜひご覧ください。

映画「るろうに剣心 最終章 The FINAL」鑑賞感想

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2021年4月公開

監督、脚本:大友啓史

原作:和月伸宏

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あらすじ:明治12年の冬、上海のマフィアで頭目をしている縁が緋村剣心への復讐を果たすため東京を火の海にする。署長や道場、街までもが襲われる中で、縁を止めるために剣心だけではなく斎藤一や四乃森らも東京を奔走する。

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 原作未読です。アニメもほとんど見ていません。

 実写映画はすべて映画館で見てきました。

 邦画が作った実写の中でも最高の成功を見せてくれた作品でしょう。佐藤健や出演者皆の演技、アクションがたいへんすばらしく、まさに見応え十分です。

 本作の結末はThe Beginningへどのようにつながっていくのかを見せてくれるものなんだろうなと思いつつ見ていましたがそんなものは一切無しでした。ということは、エンドロールのあとに何かおまけ映像やらThe Beginningも見てね的な映像があるのかと思いきやそれも無しです。なので、エンドロールが始まったら劇場を出ても問題ありません。

 Beginningは本当に純粋な過去編をやるのですね。

 有村架純を斬ってしまったあたりを描くのでしょうかね。

 映画において前後編というのは普段はやってほしくないとは考えていますが、Beginningにつながる何かをほとんど見せてくれなかったことについて残念に思いました。これだったらBeginningはもう少し早めに公開してもらってからFINALを見せてもらったほうがいいんじゃないかなとも思いますが。

 あと、遠距離攻撃のできる大筒の秘密は明かされないままでしたね。あと、足の悪い刀狩りの人、アンクですか? もしくはネオさんですか? とにかくあの人は結局逃げたままですね。

 有村架純といえば、大好きな女優さんなので、出演してくださったことを深く感謝するわけですが、佐藤健の胸の中に体を預ける場面がありました。そのとき佐藤健の顔よりも明らかに有村架純のほうが大きくて……監督さん、カメラさん、この部分だけは撮り直してほしいです。

映画「ガンズ・アキンボ」鑑賞感想

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2021年2月日本公開

監督、脚本:ジェイソン・レイ・ハウデン

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あらすじ:ゲーム製作会社でプログラマーとして働くマイルズが闇サイト「スキズム」の殺し合いゲームに巻き込まれた。気が付いたら両手に拳銃が取り付けられていて、はずすことができなくなっていた。24時間以内に凄腕の女殺し屋ニックスを殺せという。付き合っている彼女ノヴァも巻き込み、殺し合いゲームが始まる。

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 よくある話でございました。ニックスが実はスキズム管理者に家族を殺されてその復讐に燃えるわけでございまして、マイルズはそれに巻き込まれたのでした。あと、ダメ男のマイルズが無理やり成長させられるという物語でもあります。

 「ザ・ハント」のような世界と「ANNA」のような世界の合わせ技ですね。

 マイルズはごく普通のダメ男なのですが、主人公補正というやつがすごくて、凄腕のニックスに撃たれまくっても当たらないのです。どんどん逃げます。とにかく逃げます。そして、逃げるな戦えと大勢から言われます。そんなこと言われましても、逃げますよね。

 本作では、Youtubeの名前が作中で出ました。コメントで言いたい放題の傍観者たちにマイルズが怒りを露わにする場面もありました。その怒りの表し方もちょっと間の抜けた感じではありましたが。そういうネットの世界の悪い部分に中指を立てるような作品なのかなと思いきや、中指は立てるものの、ネットの世界を傍観している我々に対して何を言っても無駄ですわ、やれやれという感じですね。

 ダニエル・ラドクリフといえばシンシティやスイス・アーミー・マンの印象が強くてハリー・ポッター以降は色物映画で色物役しかしていない感覚があります。本作もそれの延長の印象しかないです。

 ハリー・ポッター撮影時はアルコール中毒になっていて酒が抜けていないまま撮影に臨んだことも告白しています。そんな彼だから、悪い言い方ですが面白い役を演じてくれてありがとうございます、です。

映画鑑賞感想/スパイの妻/ロスト・ボディ/エンド・オブ・トンネル

スパイの妻

2020年 監督:黒沢清

 なんだかドラマぽい作りだなと思ったら、ドラマの劇場版なんですね。すべてを利用し尽くして、どこまでも任務に忠実な優作さんでした。アメリカへ渡っても彼らは幸せになれたのでしょうか。

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ロスト・ボディ

2012年 監督:オリオル・パウロ

 夫婦の馴れ初めが私のたいへん近しい人物と同じだったので笑いました。スペインでは自白だけでも証拠になってしまうのでしょうか。それよりも警察のボスが相手を殴り飛ばしたり、だいぶめちゃくちゃです。こんなのを許してはいけませんよ。はい、というわけでこのボスの行動もおかしいなと思ったわけでございます。

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エンド・オブ・トンネル

2017年 監督:ロドリゴ・グランデ

 このタイトルはどうかと思います。どうして邦題はいつもこんなことになるのでしょうか。「天使にラブソングを」みたいな邦題をつけてみろってんだ。お隣さんが何をしているのか、それがわかるまでしばらくの辛抱です。犬と娘が打ち解けていく様子が好きな方にはおすすめの映画です。

映画鑑賞感想/VR ミッション:25/潜入者/記者たち 衝撃と畏怖の真実

VR ミッション:25

2016年 チャールズ・バーカー

 VRゲームの優勝賞金10万ドルに釣られた男女8人がビルに集まりました。スーツを着てヘルメットのバイザーをつけるとゲーム空間が展開されます。ゲームオーバーになれば死ぬとも知らずに彼らはゲーム開始です。主催者が何者なのかという謎は残りますのであしからず。

 ビルに入ったとき壁にZAIBATSU CORPの文字がありました。ザイバツ? 財閥? それはいいとして、このような最先端ゲームを作るメーカーは日本なのだというイメージがアメリカにはまだあるということですね。

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潜入者

2017年 監督:ブラッド・ファーマン

 エンディングで「毎年2兆ドルの麻薬マネーが洗浄されている」とありました。2兆ドル? いやいやいやいや、それは何か間違いでしょう。というわけで調べてみましたが間違いではありませんでした。毎年2兆ドルの麻薬マネーが動いているようです。2兆ドルって200兆円ですよ。ありえない金額ですよ。日本の国家予算2年分が麻薬に使われているなんて、まだ信じられません。

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記者たち 衝撃と畏怖の真実

2019年 監督:ロブ・ライナー

 2兆ドル。これまでに費やされたイラク侵攻における戦費。2兆ドル? ついさっき見た潜入者でもそんな数字がありました。これを比べるとイラク侵攻の戦費なんてかわいいもんだなと思ってしまいます。